文化講座
「年の瀬」「くわい」
いよいよ12月、皆が走り回る師走です。
年の瀬のこの時期、私は子ども時代の懐かしいエピソードを思い出します。
今ではあまり見かけなくなりましたが、私の子どものころは商店街ではどこでも必ずといっていいほど福引が行われていました。母親と一緒に年末の買出しに出かけ、あのガラガラという独特の音のする福引を引くのが子ども心にとても楽しみでした。
くじ運のない私は、いつもハズレばかり。1等や2等などはもちろん当たったためしがありませんでしたが、それでもくじを引くたび、「1等の温泉旅行が当たるといいね」といって母親とわくわくしていたものです。
そんな私もすっかり大人になり、ここ最近、12月といえばお買い物や福引よりも、一番気になるのは・・・実はお天気です。なぜ天気予報が気になるかといいますと、そうなんです、年末の恒例行事、大掃除があるからなのです。できることなら晴天の、暖かい日にやりたいですものね。
昨年の大掃除はお掃除屋さんに入っていただいたので早くに終わっていい気分、と思いきや、私が骨折してしまい、大変な目にあいました。あれからもう1年が過ぎようとしているのですね。こうして今年1年を思い返すと、本年も皆さんに助けられ無事に、楽しく過ごすことができました。
ありがとうございました。
ところで皆さんはいつごろから大掃除を始められますか。
天井掃い、窓ふき、食器棚、お風呂にトイレ等本当にいっぱいですから張り切らないと!
私の目標は、20日まで。なので予定をきちんと立てててきぱき動かないといけません。
20日までに大掃除を終わらせたい理由は、だし巻玉子、伊達巻作りに集中したいからなのです。焼くのは29、30、31日の3日間ですが、以前もお伝えしましたように、だし巻玉子、伊達巻合わせて100本近く焼きますので、前準備も含めて予定を立てるのです。せっかくですから、日頃お世話になっている方への感謝のおしるしとして、おしゃれなラッピングにしようと、ちょっぴり気も使います。昨年は骨折のため立っていられなかったので、断念しましたが、今年は元気いっぱいの私。頑張ってまた100本近く焼くつもりです。私の一大イベントがこうして年末にも控えています。
そうそう年賀状も書かなければなりません!来年は辰年、どんな絵手紙を描こうかと、こうして考えているのも楽しいものですね。
さて、ついこの間、安城に住む友人からJAのお祭りがあるので来ないかとお誘いを受け、出掛けて来ました。
野菜、果物の品評会も同時に開催されていて、会場には様々な野菜たちが出品されていました。せっかくですので、その様子を撮ってみました。
お祭りももちろん楽しかったのですが、私がこの日、一番心打たれたのは、実はコスモス畑でした。会場に行く途中にあるコスモス畑。ちょっと見頃は過ぎてしまったようでしたが、それでも大変見ごたえがあり、車窓から眺めると、心がほっと休まる、そんな優しい風景でした。このコスモス畑、一か所のみならずあちこちで見ることができ、安城はさすが日本のデンマークと言われるだけあって長閑かなんだなぁとしみじみ感じたひと時でもありました。聞くところによると、休耕地を利用して毎年咲かせていらっしゃるようです。素晴らしいですね。
この度の最後の近況報告は、昨年もお呼ばれした知人のお宅に、またまた招待されて行って参りました、というお話です。
昨年の中学の同級会で何十年ぶりかにお会いしたのがきっかけで、それ以来、ずっと親しくさせていただいています。奥様ともお顔馴染みですのでついついお誘いに甘えてお邪魔させていただいています。今年も素晴らしいお料理の数々をご紹介させていただきます。とても美味しゅうございました。
今回はおせち料理に定番の、くわいについてお話ししましょう。
『くわい』
サファイヤブルーが美しく、食用にしているのは日本と中国だけとか!!
【分 類】 | オモダカ科 オモダカ属 |
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【原産地】 | 中国 |
【歴 史】 | 奈良時代に中国から伝来したといわれています。 |
【縁起ものと いわれるわけ】 |
諸説あります。大きく長い芽をつけた姿が「めでたい」「芽がでる」などということで縁起の良い食べ物といわれています。また、一つの茎にたくさんの子がつく姿から「健康で立身出世をする」「幸運にめぐりあう」「子孫が繁栄する」などめでたい、縁起が良い食べ物ともいわれています。"漢字の慈姑"とは一つの根にたくさんの子が付く姿が、子どもを慈しみつつ哺乳する母(姑)のように見えることからつけられたといわれています。 |
【美味しい時期】 | 11月下旬~12月中旬 もっとも需要の多いお正月にあわせて栽培されます。 |
【栄養/機能性】 | ・ミネラル類が豊富。中でもカリウムが多く含まれナトリウムを排泄して血圧の上昇を抑制する働きがあるといわれています。 ・リンも豊富で歯や骨の材料となったり細胞膜を構成する重要な成分といわれています。 ・リンは過剰摂取するとカルシウムの吸収を妨げるといわれていますが、これは加工食品についてのことでくわいのリンとは同じではないので気にすることはないといわれています。 ・亜鉛が性ホルモンの原料となったり、味覚や臭覚の発達に欠かせないといわれています。 ・ビタミンB群で不足すると皮膚の健康が保てなくなるといわれているナイアシンや、赤血球の生成に必要で、胎児の健康に欠かせないといわれている葉酸も多く含まれています。 ・抗酸化作用が強く、老化を予防するといわれているビタミンEも多く含まれています。 ・強いアクはポリフェノール類なのでこれにも抗酸化作用があるといわれています。 |
【種 類】
白くわい(中国) 青くわい(日本) |
歯応えにシャリ感がある。 ほっくりして甘味がある。 主要産地は埼玉と広島の福山で市場の7割を占めています。 |
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吹田くわい | 姫くわいとも呼ばれ、きめの細かい肉質で苦みが少なく味が良い。高級料理に使用。大阪でごく少量栽培されている。 |
【保存方法】 | 水をはった中または穴を開けたビニール袋に入れ、10℃前後のところに置きましょう。長く冷蔵庫に入れておくことは避けましょう。 |
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【選び方】 | 青くわいは、皮に湿りがあり、青色がさえて整った球形をしているもので芽が完全についているものを選びましょう。 |
【用途/調理】 | アクが強いので、皮をむいた後、水にさらし、コメのとぎ汁で下ゆでします。 しゅう酸石灰を含むため特有の苦みがあるので一度ゆでこぼすとよいでしょう。 煮物、揚げ物、炒めもの。 |
"味わい" | 栗に似たほのかな甘みとほろ苦さがあります。白くわいは青くわいに比べ肉質がかたく、味が淡泊で苦みが強い。 |
参考文献:
旬の食材 秋・冬の野菜 講談社
今回くわいのレシピを掲載したいと思いましたが、生憎まだくわいが市場にでておらず、手に入れることがかないませんでした。くわいでスープを作りトッピングにくわいせんべいをと思っていたのですが・・・。
そんなわけで「味わい」の似ている、「栗」を使ったスープをご紹介させていただきます。
栗のスープ
材料 2人分
栗(皮つき) | ...500g |
栗(皮をむいたもの) | ...200g |
水 | ...4カップ |
スープの素 | ...1個 |
塩 コショウ | |
生クリーム |
作り方
1. | 熱湯の中に栗を入れ、しばらく置いてから皮をむきます。 |
2. | 水4カップにスープの素を入れて、1.の栗を入れて中火で栗が柔らかくなるまでゆでます。 |
3. | 柔らかくなったら栗を取り出して、スープをこします。 |
4. | スープの分量を1.5カップにして、取り出した栗(1個は残して細かく切っておく)と一緒にミキサーにかけます。 |
5. | 鍋に移して火を入れ、塩・コショウで味付けします。(コショウを効かせすぎると栗の風味がなくなるので気をつけましょう) |
6. | スープ皿に入れ生クリームを入れ、栗の切ったものを浮きみにします。 |
色は決して鮮やかではありませんが、落ち着いたオータムカラーとも言えるでしょう・・・?お味はもちろん美味しいのでぜひお試しください。