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インターネット公開文化講座

文化講座

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野菜と果物の魅力について

ベジタブル&フルーツマイスター協会認定カルチャースクール講師
栄中日文化センター「野菜ソムリエに学ぶー野菜生活向上のススメ」担当
服部 佳世子

「バレンタインデー」「三つ葉」

あっという間に1月も過ぎてしまいました。
皆さまは、新年はどのようにしてお迎えになられたのでしょうか・・・・?私はと言いますと、昨年同様元日から出し巻玉子と伊達巻を焼いておりました。
今年は絶対にそのようなことがないようにと、年末の12月30日までにすべて焼き終えて、あくる日の大晦日である31日にお届けしたり取りに来ていただいたりと段取りよく進めていたつもりだったのですが・・・・やっぱりうっかりして、差し上げるのを忘れていた方がみえたのです。
それでも大晦日中に思い出せばよかったのですが、なんと元日を迎えてから気づいた始末。
先方さまにおいては、もちろん大晦日に届くであろうとお待ちいただいたに違いありません。気づいてすぐ、つまり元日に、慌ててお電話を致しましたところ、「何かあったの?」とやはり心配しておられました。
元旦から、こんなふうにバタバタでした。ああ、こんなことでは今年も先が思いやられるようです。しかしこのうっかりな経験を通し、年のはじめに気が引き締まったのも事実、今年はより一層注意深く、丁寧に、皆さまへの感謝の気持ちを忘れずに、仕事に取り組んで参りたいと思う次第です。
ところで今回のこの出し巻、伊達巻ですが、暮れから数えてどれくらいの本数を焼いたのでしょうか。
まず30日までに、卵屋さんに500個注文し、それに加えて友人から60個もらったのですが、それを全部使い切ってしまいました!なんとここまでで、計100本焼いたのです。
そして次の日の31日には卵を200個追加で届けてもらいましたし、年明け早々、少しずつですがまだまだこれからも追加で焼き続けることになりますから、またまた卵屋さんに注文することになるでしょう。
因みに伊達巻に入れる白はんぺいは60枚買いました。これも作る際に、随時スーパーに走ります。こうして大量に焼き続ける出し巻と伊達巻ですが、なにより皆さまに喜んでいただけるのが励みです。
しかし、そんなわけで年賀状は年が明けてから書くことになってしまったのでした。

さて、2月のお話に移りましょう。2月のおおきなイベントといえばバレンタインデーですね、女性の方は、そろそろ今年はどんなチョコレートを贈ろうかとお考えのことと思います。私はお世話になった数人の方に、お渡ししたいと思っています。
ここしばらくは、私の好きなステットラーのチョコレートをバレンタインデーが近づくとインターネットで注文し取り寄せていたのですが、最近は取り寄せができなくなってしまったため、デパートに出かけて、調達するようになりました。
皆さまもそれぞれお好きなチョコレートがきっとおありでしょうね。

そもそもバレンタインデーの歴史は、ローマ帝国の時代にさかのぼるとされています。
当時、ローマでは、2月14日は女神・ユノの祝日でした。ユノはすべての神の女王であり、家庭と結婚の神でもありました。翌2月15日は、豊年を祈願する(清めの祭りでもある)ルペルカリア祭の始まる日でありました。当時若い男たちと娘たちは生活が別でした。祭りの前日、娘たちは紙に名前を書いた札を桶の中に入れることになっていました。翌日、男たちは桶から札を1枚ひきました。ひいた男と札の名の娘は、祭りの間パートナーとして一緒にいることと定められていました。そして多くのパートナーたちはそのまま恋に落ち、そして結婚しました。
ローマ帝国皇帝・クラウディウス2世は、愛する人を故郷に残した兵士がいると士気が下がるという理由で、ローマでの兵士の婚姻を禁止したといわれています。キリスト教司祭だったウァレンティヌス(バレンタイン)は秘密に兵士を結婚させたのですが、捕らえられ、処刑されたといわれています。処刑の日は、ユノの祭日であり、ルペルカリア祭の前日である2月14日があえて選ばれました。ウァレンティヌスはルペルカリア祭に捧げる生贄とされたといわれています。このためキリスト教徒にとっても、この日は祭日となり、恋人たちの日となったというのが一般論であるようです。
そして日本ではチョコレートを女性から男性に送るようになりましたが、これは1958年ころから流行したようです。ただし、その内容は日本独自の発展を遂げたものとなっています。戦前に来日した外国人によって一部行われ、戦後まもなく流通業界や製菓業界によって販売促進のために普及が試みられましたが、日本社会に定着したのは、1970年代後半であったようです。「主として女性が男性に親愛の情を込めてチョコレートを贈与する」という「日本型バレンタインデー」の様式が成立したのもこの頃です。
バレンタインデー. 出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』.

ところでこのバレンタインデーですが、国によってそれぞれ贈る人、そして贈るものまでもが異なるようですね。私が経験から知ったのは、たまたまバレンタインデーの日に香港にいたことがあった3年前の出来事からです。
その日、花束を抱えている男性が多いことに気づいた私は、はじめのうちは何かあるのかなぁ・・・?と不思議に思って眺めていたのですが、なんとこれが香港式のバレンタインデーのお祝いだそうなんです。
日本では女性から男性にチョコレートを贈る日でありますが、このようになんと香港では男性から女性に花束を贈るのが習慣とのことでした。
国が変わると事情もそれぞれ。こうしていろいろ違ってくるのですね。
そしてまた、お返しの日ともいえるホワイトデーが存在するのも、ここ日本だけのようですね。

話は変わって、最近の嬉しく楽しかったことを2つ、ご紹介したいと思います。
今までも何度か記載させてもらっていますが、野菜ソムリエのコミュニティあいちでは毎年その年の最後の集まりにはタマネギの定植をし、その後皆でとろろご飯をいただいてその年をしめくくるのが恒例となっています。が、今年はなんと、とろろご飯ではなく、豪華にかに鍋とあいなりました。野菜ソムリエの講義でご登壇されている、田中稔先生のご厚意です。もちろん、それは素晴らしく!めちゃめちゃ!美味しかったです。

お鍋の後にいなにわうどん、そして〆にお雑炊。体も温まり最高の一日でした。
田中先生、本当にありがとうございました。ご馳走様でした。

もう一つの楽しく嬉しかったエピソードは、食育の仕事です。私はここ数年、伊勢市と伊勢歯科医師会の毎年のイベントの一コマで食育の講座をさせていただいています。今回いちばん嬉しかったのは、私の講座を聞いてくれた小学校4年生くらいの男の子がなんと内容を絵付きでメモしてくれていたことでした。
これにはびっくり、感動!感激して涙がでました。記念にと、写真をとらせてもらいました。

これに加えて、新年早々にも嬉しいことがありました。
それはとっても美味しいご馳走をいただく機会をまたまた得たことです。
実は、以前もこちらで紹介させてもらった佐久島で営業されていた、とあるお店が、ご両親のご都合ということで、その佐久島でのお店を引き払い名古屋に新規オープンされたのです。
昨年クリスマスイブにオープンされたので、その日に行きたかったのですが、残念ながら予約でいっぱい、仕切り直して日を改め、1月5日に行ってきました。
名古屋の円頓寺近くにあるお蔵を改造された新しい店舗はとても素敵でした。
かつての佐久島でのお店同様、やはりこちらも大変趣のある店内、そして大変凝った器のご用意と、どれもこれも素晴らしかったです。もちろんお料理も美味しく、すべてが凝っていて、様々な食材を使ってみえるのですがそのものの形が料理の中になくても、ちゃんとその食材の味が主張してくる、という感動的なもの。本当に感動しました。
素材の味を生かした、繊細なお料理に終始舌鼓でした。
あまりの美味しさに来月の夜を予約してきました。(今回はお昼に訪れたのです。)

料理を引き立てる名脇役ともいえる器・・・。その名脇役つながりで、今回は"名脇役な野菜"、三つ葉さんにご登場願いましょう。

『三つ葉』 さまざまな料理の引き立て役、まるで名脇役のような働きぶりの野菜です。
【分 類】 セリ科 ミツバ属
【原産地】 日本
【美味しい時期】 3種類の栽培方法で違います。
 切り三つ葉 12月~2月
 根三つ葉 2月~4月
 糸三つ葉 通年
【種類】
 切り三つ葉 旬は冬、軟白栽培されたもので、やわらかく香りが穏やか。
 根三つ葉 旬は春、芽を軟白栽培されたもので、シャキシャキした歯ざわりが関東で好まれる。
 糸三つ葉 水耕栽培で通年出回る。関西ではこれが主流。
栄養価が高く、香りもひときわ強い。
※軟白栽培とは
栽培の全過程や一部分で光などを遮って、野菜の食用にする部分を白く、やわらかくすること。
ウドや根深ネギなどの軟白栽培が知られる。
   
【栄養/機能性】
  • 特にカロテンが豊富に含まれている。糸三つ葉、根三つ葉、切り三つ葉の順に多い。
  • ビタミンCも多くビタミンAとの相乗効果で、免疫細胞の働きを助け、粘膜を保護し、皮膚を健康に保つ効果が期待されるといわれています。
  • カリウムも豊富なので、余分なナトリウムを排泄し、血圧を安定させる効果が期待されるといわれています。
  • 独特の香りの成分であるミツバエンやクリプトテーネンが含まれ、神経安定、食欲増進、消化促進に効果が期待できるといわれています。
【見分け方】
  • 香りが強く緑色がきれいで、みずみずしいものを選びましょう。
  • 切り三つ葉は、茎が純白で直径2mmほどのものを選びましょう。
  • 葉、茎ともに、鮮度の低下したものは、しおれ、黄化、褐変、折れ傷などが進行するので避けましょう。
  • 軟白ものは、特にしおれ、黄化、褐変、折れ傷などの変化が速いので購入した即日か、早めに調理しましょう。
【保存方法】
  • 濡らしたキッチンペーパーに包みビニール袋に入れて、冷蔵庫の野菜室で1~2日。
  • 日持ちは期待できないのでなるべく手に入れたその日のうちに食べましょう。
【用途/調理】
  • 彩や香りづけとして、鍋物、汁もの、蒸し物などにおひたしや和え物にも。
  • 茹ですぎると色も歯ざわりも悪くなり、香気が飛んでしまうので、さっと湯にくぐらせる程度がよいでしょう。
  • 汁の上に長い時間おいてしまうと香りが飛んでしまうので、いただく直前に切り分けて使うとよいでしょう。
  • 人参、キャベツ、トマト、リンゴなどと一緒に野菜ジュースにして飲むのもおすすめです。

きれいな緑色を楽しみましょう♪三つ葉を入れた、彩玉子巻はいかが・・・?

「彩り玉子巻」

材料 1本分

6個
人参 20g
三つ葉 1/2わ
干し椎茸 10g
 つけ汁 1/4カップ A
 酒 大さじ1
 醤油 大さじ1
 みりん 大さじ1
 砂糖 大さじ1/2
大さじ2
醤油 大さじ1
砂糖 大さじ1
だし汁 1/2カップ
少々
サラダオイル  

作り方

1. 人参は短い細いせん切りにし、さっと茹でておきます。
2. 三つ葉は2cmくらいに切っておきます。
3. 干し椎茸は水で戻し、短いせん切りにしてAの調味料で下煮をしておきます。
4. 卵を割り調味料を加え、その中に1,2,3を入れまぜます。
5. 玉子焼き器をよく熱して4,5回にわけてくるくると巻きます。
6. 巻き終わったら、巻きすに巻いてしばらく置き形を整えます。
7. 美しい彩りを楽しむために、切り口を上にして盛り付けます。


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