文化講座
★ 生きてますよ どうして保存したらいいの!
食欲の秋もふかまってまいりました。
みなさんはご飯を召し上がる時「いただきます」「ご馳走様」といいますか?
最近私はとても悲しい話を聞きました。思わず自分の耳をうたがってしまったのです・・
ある学校で授業費を払っているから「いただきます」「ごちそうさま」を言わせないでほしいという意味合いのことをご父兄からいわれたというのです。そのご父兄がどういう意味でおっしゃったのか私には理解できませんでした。
食べるということは命をつなぐための行為ですね、つまり私たちが生きていくために必要な行為だと思います。そして食べることは楽しみの一つでもあると思うのですが・・・・皆さんはいかがでしょう
その生きていくためにいろいろなものから命をいただいています、例えばお魚、牛さん、豚さん、鶏さんそれにお野菜さん達、すべて命あるものです。
彼らから命ををもらって私達は毎日元気に暮らしていけるのです。
そのため、命ををもらって有難うという意味で「いただきます」
そして、それらを使ってお料理を作って下さる方に「美味しかったありがとう」という意味で「ご馳走様」と言うのだという様に私は教えられてきました。
どう思われますか?
単に「いただきます」「ご馳走様」はごはんを食べる時の掛け声ではないはずです。
こうした深い意味があることを是非子供の頃から知っていただきたいと思います。
「おいし~い」といって食べれば、食べることが楽しくなり会話が弾み家族団らん、そしてみんなで食べると楽しいねということにつながり、孤食から解放されるといいなぁと勝手に思っている私です。
話が少し横道にそれてしまいましたが
今回は野菜が生きものだというお話でした。
さて、先ほどお話したように私たちはいろいろなものから命をいただいています。
肉や魚は例外を除いて死んだものを食べています。そして栄養をいただいています。でも野菜、果物は生きて私達に栄養を与えてくれます。
畑から採られ後も、木からもぎとられてからも呼吸し、蒸散もしています。
彼らは採りたてはピンピンしていますが、日が経つごとに、しなびてきます。生きている証拠です。だからこそ私達は保存に気をつけなければいけません。
畑から収穫後すぐ食べる、こんなことのできる人はそんなに多くいません。私達の多くはスーパーなどで買ものをします。また買ったその日に食べることがベストですが、そういうわけにもいきません。
ではどうしたらなるべく買った時点での新鮮な状態で保つことが出来るでしょうか?
そのようなわけで保存のコツをお伝えしたいと思います。
野菜には
たち型野菜 |
ホウレンソウや春菊、ハクサイ、キャベツなどの葉菜。カリフラワー、ブロッコリーといった花(芽)野菜、アスパラガスなどの茎菜、ネギなどの茎葉菜、トウモロコシなどの果菜の一部があります。 上下感覚があるので寝かせると「立ち上がろうと」として、エネルギーを消耗し、おいしさの成分が失われます。寒さに強い野菜ばかりなので、冷蔵庫の野菜室に立たせて保存しましょう。 新聞紙をぬらし、ラップなどに包んであげることも忘れないで! 牛乳パック、ペットボトルを切って利用するといいですよ。 |
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土つき型野菜 |
食べる部分が地下にもぐっている、ダイコンやニンジン、ゴボウ、サツマイモといった根菜は「土つき型野菜」と呼びます。 土中にいるため、上下感覚は鈍いのですが、土との関係が深いのが特徴。土に埋めておくと長期保存がききますが、土を洗い落としてしまうと、日もちがしません。 土つきであれば新聞紙などにくるんで風通しの良いところに保存します。 最近スーパーに並んでいるものは土がついていません。 そんな時たち型野菜と同じようにします。 ただし上下感覚が鈍いので立てても、寝かせても さほど影響はありませんが、 場所があれば立ててあげましょう。 また、ジャガイモなどは冷暗所で保存すると長期保存ができます。 |
ぶらり型野菜 |
茎葉、つるから宙にぶらさがって実るフルーツ、トマト、キュウリ、ナス、えだまめといった「ぶらり型野菜」は立てても寝かせても保存 がききます。ただ、熱帯生まれのものが多いので、冷蔵庫での保存には適していません。(低温障害を起こします)夏以外は室温のまま、ダンボール箱などに入れて保存しましょう。そして冷たくして食べたいものは(トマトなど)は食べる前に冷蔵庫に入れて食べましょう。 キュウリは冷蔵庫の扉にラップに包んで保存するといいですよ。! 一部小学館発行「野菜のソムリエ」から抜粋 |
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さて、今回14品目から注目するのは、いつでも台所の主役になれ、保存性が高く一年中値段が安定していることが魅力、そんな人気者の「ジャガイモ」です。
★『ジャガイモ』★ | ビタミン C の宝庫で「畑のりんご」と呼ばれています | |
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【分類】 | ナス科 ナス属 | |
【原産地】 | 南アメリカ アンデス高原 |
【おいしい時期】 | 主に9月、10月。ただし保存性が高いので周年手に入ります。品種や栽培方法によっても旬は異なります。 |
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【栄養】 | 主な成分はデンプン質です。 ビタミンC、カリウム、食物繊維が豊富です。 ビタミンCは主成分である炭水化物に保護され、熱を加えても損失が少ないという特徴をもっています。 カリウムは体内の塩分(ナトリウム)を排泄させる働きがあるため、高血圧の人には効果的な野菜といわれています。 |
【種類】 | 男爵、メークイーンが主役ですが、用途にあわせた個性派新品種も多く あります。(インカのめざめ、シンシアなど) キタアカリ、ベニアカリ、ホッカイコガネ、トヨシロ、紅丸など |
【見分け方】 | ふっくらと丸みがあって、デコボコが少なく、皮に黒いシミやキズがないものを選びましょう。 表面があまりデコボコしていないものが、調理しやすいですよ! |
【保存方法】 | 風邪通しのよい冷暗所で保存しましょう。 リンゴと一緒に保存すると、リンゴから出る成分が芽の成長を抑え、芽が出にくくなります。 |
【用途/調理】 | 炒める(ハッシュドポテト、ジャーマンポテト、野菜炒め) 焼く(ベークドポテト) 蒸す(ジャガバター、マッシュドポテト) 煮る(肉じゃが) 茹でる(ポテトサラダ) |
【一言】 | ★ジャガイモは日に当たると緑色に変色し、苦味がでます。 これが有害物質のソラニンです。ジャガイモの芽の部分に多く含まれ、食べると吐き気、腹痛を起こす可能性も。調理の際には必ず大きくえぐりとってください。 ★秋は北海道産のものが主ですが、春は九州の新物と北海道の貯蔵物の両方が出回るので食べ比べてみるのもいいでしょう。 |
ジャガイモといえば肉じゃがですね
あなたは男爵派それともメークイーン派!?
関西ではメークイーン、関東では男爵を使う方が多いようです。
では名古屋は 味噌派・・・・・・?!
なんと好みは半々とのことです。
さて今回は暖かくても冷たくてもおいしい定番スープをご紹介いたします。
ジャガイモのスープ
【4人分】
材料
ジャガイモ タマネギ バター 水 固形スープの素 牛乳 塩 コショウ 生クリーム |
400g 100g 15g 3C 2個 1C 小匙1/2弱 1/4C |
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作り方
- ジャガイモは洗い、皮をむき、適当な大きさに切って水にさらし水切りします。
- タマネギは短めのせん切りにします。
- 鍋にバターを入れ火をつけ中火でバターが溶けたら2を入れて少ししんなりする程度に炒め、その中に1を入れて全体を炒めます。
- 3の中に水3カップと固形スープの素を入れてジャガイモが柔らかくなるまで中火で煮ます。
- 軟らかくなったら、あら熱をとりミキサーにかけます。
- 再び5を鍋に戻して火にかけ牛乳を入れ混ぜます。塩、コショウで味を整えます。
- 生クリームを入れたら火をとめます。
- あら熱がとれたら、冷蔵庫で冷やします。(冷たいスープの場合)
- 器に盛って出来上がりです
お好みでパセリのみじん切りを散らします。
寒い夜は暖かいスープで体も心も温めて