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インターネット公開文化講座

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野菜と果物の魅力について

ベジタブル&フルーツマイスター協会認定カルチャースクール講師
栄中日文化センター「野菜ソムリエに学ぶー野菜生活向上のススメ」担当
服部 佳世子

「弥生」「うど」

 我が家の蝋梅が1か月遅れで咲きました。
暮れに庭師さんにお願いして庭の手入れをしていただいたのですが、なぜか今年はお正月に間に合うように咲きませんでした。

はて…?と、思い返してみると、そういえばここ数年というもの咲くのが遅くなってきているような気もしますので、もしかしたら木自体が晩生なのかなぁと…。
夏にはその生い茂るその葉っぱで庭中を占領している様が、冬になった途端ひっそりとしたたたずまいに変わり、「私、蝋梅。ここよ、ここにいるのよ」と、目立たないながらも存在をアピールしている姿(私にはそう見えるのです!)は、健気でちょっぴり愛おしい気がいたします。

そしてそんな蝋梅と同時につぼみをつけ始めたのが河津桜です。こちらは2月の終わりにならないと花が咲きませんので、まだまだ楽しみはもう少し先のようです。この原稿が皆さんに見ていただける頃は満開でしょうか!?それともすでに満開も過ぎ、散りかけている頃でしょうか…?

そんな2月が過ぎるといよいよ3月です。
3月は陰暦で弥生ともいいますね。

【弥生の語源・由来とは】
「やよい(いやおい)」が変化したものとされるといわれています。
「弥(いや)」は「いよいよ」「ますます」などの意味があるといわれています。
「生(おい)」は「生い茂る」と使われるように草木の芽吹くことを意味するといわれています。草木がだんだん芽吹く月であることから弥生となったといわれています。

【弥生の語源・由来】語源由来辞典
http://gogen-allguide.com/ya/yayoi.html より

3月といえばやはりなんといっても雛祭りですね。
毎年この時期は何かしら雛祭りに関して書いているような気がいたします。今年もお雛様に関するものはすべてだして飾ってあげています。



また3月といえば年度末。世間では色々なことが始まる4月に向かって、なんとなく忙しい空気が漂ってきます。今年も皆さん、お忙しくなりそうですか…?

さてさて、お待たせしました。ここで話はガラッと変わり、最近の私のグルメ情報をまたお伝えしたいと思います。このたびも充実の美味しさ、楽しさ、発見に出会ってまいりましたよ。
まずは、私にとって随分久しぶりとなるイタリアンです。なんとそれも2日間連続というコースとなりました。
1軒目はテーブル席が3つとカウンター席が4つの隠れ家のような、こぢんまりとした大変素敵なお店でした。
予約がなかなか取れないほど人気のお店ですが、お友達が電話すると、ラッキーなことにその日は少し遅めの時間に来てもらえばカウンター席なら空きますよ、と言われ、喜び勇んで出かけました。
ご夫婦とお弟子さんらしき方お一人の合計三人で切り盛りされていて、お料理のお味もさることながら気配りも大変気持ちよく、すべての面で行き届いたお店でした。

ランチはとってもお得、もちろんお値段以上に満足の内容、評判どおりの素晴らしいお店でした。

あくる日の2軒目は、レストランウエディングもできるイタリアンでした。
店内は広々としていて、お庭もあり外から陽光も入り気持ちの良いお店です。お料理も美味しくいただきました。が、個人的には家庭的な雰囲気で満たされた前日とどうしても比較してしまい、給仕してくださるスタッフがなんとなく流れ作業的で温かみがないかなぁ、と感じてしまいました。しかしてきぱきしている、とも言えると思いますのでこればっかりは好みがあるかもしれません。

和食続きの私には、本当に久々のイタリアン三昧でした、ご馳走様でした。

続きましてはその和食のご紹介です。私にとって和食といえば、やっぱりお気に入りのお店、「梶川」さんははずせません。
訪れた日は前後してしまいますが、今回も行ってまいりました。どのお料理も大満足でしたがこの日は肝心の写真が上手く撮れませんでした。(以前にもありましたね…!)
しかし原因が、機械オンチな私の設定ミス、ということで解決しましたので、これからはいい写真がお見せできると思います。皆さん期待していてくださいね。
その中でも、数枚だけあった、なんとなく撮れているかな・・・というご馳走を。

しからば和食つながりでもう1軒。
いつも行くお寿司屋さんに、毎年のことですが私の作った伊達巻をお持ちいたしました。
それをこちらでは素敵に変身させてくださるのです。なんだかライオンちゃんみたいでしょう?

最後にご紹介するのは、我が家のもてなし料理です。「ハッシュドビーフライス」がメインです。

この辺で、そろそろ今回の野菜のお話に移りましょう。
今回は、春の香り漂う「うど」についてです。

『うど』 ほろ苦さとしゃきしゃきした歯触りが特徴
【分 類】 ウコギ科 タラノキ属
【原産地】 日本
【美味しい時期】 軟白うど11月~5月
天然物は旬の春のみ
【種類】
軟白うど… 日光に当てずに栽培したもの。
江戸時代以来の伝統がある軟白栽培物。
温度管理されたうど室で出荷調整され、一年中出回ります。
緑化うど… 山うどの名で市場に出回ることも多いのですが、これは野生ではなく、軟白しないで育てる露地盛土物。
丈が30cm前後と短く、芽先が緑色で皮が厚い。
   
【主産地】 栃木、茨城についで東京が大生産地
【栄養/機能性】
  • 軟白うど、山うどとも栄養的には特徴はないといわれています。あえていえば94%が水分で、約4%が炭水化物、ビタミン、ミネラルともにごく微量しか含まれていません。
  • アクの成分であるポリフェノール化合物に抗酸化作用が認められているので、老化を遅くしたり、ガンを予防したりする効果があるといわれています。
【見分け方】
  • 香りが強く緑色がきれいで、みずみずしいものを選びましょう。
  • 切り三つ葉は、茎が純白で直径2mmほどのものを選びましょう。
  • 葉、茎ともに、鮮度の低下したものは、しおれ、黄化、褐変、折れ傷などが進行するので避けましょう。
  • 軟白ものは、特にしおれ、黄化、褐変、折れ傷などの変化が速いので購入した即日か、早めに調理しましょう。
    注意… 一般的にはアクを抜いてから調理するので過度な期待はしな い方がいいようです。
【見分け方】 白く太く、穂先の張ったしっかりしたもので、触るとうぶ毛も痛いくらいなものを選びましょう。
【保存方法】 適当な長さに切り、切り口をキッチンペーパーで包んでから新聞紙に包み、冷蔵庫の野菜室へ。
【用途/調理】
  • 生食の場合は、皮を厚めにむき、酢水にさらしてアクをと
    ります。
  • 茹でる場合は塩と少量の酢を加えた熱湯で、歯触りを残すように茹でます。
  • 切ったり皮をむいたりした後に空気に触れると褐変するので、すぐに酢水につけましょう。

    酢の物・和え物・サラダ・天ぷら・煮物・汁の実など。 皮はアク抜きしてからきんぴらに。
 
参考資料:
旬の食材「春・夏の野菜」 講談社
「野菜のソムリエ」 小学館

うどを使ったご飯に合うおかずをご紹介しましょう。

「うどと鶏肉の含め煮」

材料 2人分

うど 1本(250gくらい)
鶏肉(手羽又はもも) 80g
椎茸 10g
絹さや 3枚
だし汁 1.5カップ(300cc) A
砂糖 大さじ2
大さじ2
醤油 大さじ1


作り方

1. うどは3cmくらいに切り、皮をむき縦半分に切って酢水につけてアク抜きします。
2. 鶏肉は一口くらいの大きさに切っておきます。
3. 椎茸は水でもどして石づきを取り、イチョウ切りにします。
4. 絹さやは茹でて水に取り、1枚をななめに切ります。
5. 鍋にAを入れ煮立ったら1.2.3を入れて中火で味がしみるように煮ます。
6. 煮上がったら器に盛り絹さやを飾ります。

☆野菜ソムリエからひとこと☆
 最後に盛りつける絹さやは、こちらの写真のように、ななめ半分に切った絹さやを3枚合わせにし「竹」に組むのはいかがでしょう。風流な感じに仕上がるのでおすすめです。

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