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野菜と果物の魅力について

ベジタブル&フルーツマイスター協会認定カルチャースクール講師
栄中日文化センター「野菜ソムリエに学ぶー野菜生活向上のススメ」担当
服部 佳世子

「またもや新株・オミクロン」「葉タマネギ」

 皆さま新年はいかがでしたでしょうか?
オミクロンなる新しい株が蔓延してまいりました。
今年も新型コロナ感染症の幕開けになってしまいましたね。
一時は収まっていた感染症、この分ならお正月は楽しく皆さんと気軽に会うことができたり、楽しい食事会ができるかと思っていた矢先でした。とはいうものの私にとっては大変な新年の幕開けになってしまいました。というのは3が日寝正月でした。 暮れから少々風邪気味かなと思っていましたが、ついに元日の夕方にはダウンしてしまいました。声はガラガラ、それでも熱は37度前後(平熱の低い私にとっては結構高かったのかな?)見かねた友人が茶碗蒸しやら、いろいろ食べられそうなものを作って届けてくれました。食欲は旺盛、全部食べられました。次の日も友人から電話があり届けようかと言ってくれましたので、茶碗蒸しをオーダーしました。美味しかったから。一番汁気があって喉に優しく、私は茶碗蒸しによって救われました。いい友達を持って私は幸せ者です。
他の友人も薬やメロゴールドを剥いて持ってきてくれたり、いつも遊びに来る従妹も心配でおみかんを持って訪ねてきてくれました。なんだかんだと始動したのは11日からでした。
お正月早々でお医者にも行けず家で寝ていたのが良かったのか、回復しました。
オミクロンでなかったと安心した次第です。こんな新年ははじめてです。ひとり住まいのわびしさをつくづく感じた新年でした。私ごとでごめんなさい。

さて今月は品種ではなくどんな品種のタマネギにも当てはまる葉タマネギについて勉強していきたいと思います。
『葉タマネギ』 タマの部分が膨らみかけたくらいで早い時期に葉付きのまま収穫したものの総称です。収穫しないでそのまま栽培するとタマネギに育ちます。
【分類】 ネギ科 ネギ属
【原産地】 中央アジア
【特徴】
  • タマネギと青ネギの両方の美味しさを楽しむことができます。
  • タマネギの部分は品種や収穫のタイミングにもよりますが、完全に丸く膨らむ前に収穫されているものが多く、少し膨らんでいる物から、小さいだけで形は小タマネギのようにタマネギと同じものもあります。
  • 肉質は新タマネギよりもみずみずしくて柔らかい食感で、甘く辛味はあまりありません。
  • 葉の部分は完全に成長した新タマネギについているよりも細くて柔らかく、九条ネギと似ていますが、少し肉厚です。ネギ特有の香りはあまり強くないので食べやすいです。
【美味しい時期】 2月~3月
収穫時期は新タマネギよりも早く、春先から春にかけて行われます。出回る時期が短く、春の野菜として季節感が強く感じられます。
【主な産地】
千葉県長生郡
静岡県浜松市では、篠原町の在来種から選抜された品種を「世界で一番早く収穫されるタマネギ」として「オニオンヌーボー」という名称でブランド化しています。
【栄養/機能性】【選び方】【保存方法】【用途/調理】はタマネギとして記しておきました。
【栄養/機能性】
タマネギの辛味と香りと涙を出させている成分は主に硫化アリルです。その硫化アリルは非常に揮発性が高く、加熱することで別の物質に変化しますし、水にも溶け出します。涙を出させるだけではなく、肉や魚の臭いを消す働きもあるといわれています。
また、体にとっても、消化液の分泌を促し、新陳代謝を盛んにする働きや、血をサラサラにする働きもあるといわれています。その結果、高血圧や糖尿病などを防ぐ効果があるといわれています。さらにビタミンB1と結合しやすく、ビタミンB1の吸収を促す働きもあるといわれています。
【選び方】
  • 表面の茶色い皮がしっかりと乾燥して艶があり、傷がないものを選びましょう。
  • 新芽や新しい根が出始めていないものを選びましょう。(芽が出始めていることは、中の養分がとられていることです。)
  • 持った時ずっしりと重みを感じ、硬く締まっているものを選びましょう。(水分がしっかりと保たれていて美味しい証拠です)
  • 軽いものは乾燥しすぎているか、傷んで空洞ができている場合がありますから避けましょう。
  • 持った時に、上の真ん中、軸のあたりを軽く押してみて、へこんだりしないか確かめましょう。また首の部分と根の部分が小さくこじんまりしたものを選びましょう。
新タマネギの場合
  • 表面に傷がないもので、硬く締まりがあって、ずっしりと重みのあるものを選びましょう。
  • カビが生えやすいので、目で確かめましょう。
  • 葉付きの場合は、葉がまだ青々としているものを選びましょう。
【保存方法】
  • 風通しの良い冷暗所で保存しましょう。
新タマネギの場合
  • 水分が多く、痛みやすいのでポリ袋などに入れて冷蔵庫の野菜室に保存しましょう。または風通しの良い涼しいところで保存しましょう。
  • 早めに食べましょう。
冷凍保存
  • 生のまま冷凍すると、解凍した時に離水しやすく、べちゃっとした状態になるので、スープなどの具として使う分には、みじん切りやスライスしてから冷凍しておきましょう。
  • 飴色に炒める場合、みじん切りやスライスして冷凍したものを炒めると早く飴色にすることができます。
  • 飴色に炒めたものを、使う分ずつ小分けしてラップなどで空気に触れないよう包み冷凍しておくと、劣化もしにくく長持ちし、カレーやシチュー、オニオンスープなどにすぐ使えますので便利ですよ。
【用途/調理】
  • タマネギには「栄養/機能性で記載しているように」辛み成分硫化アリルが含まれていて、加熱して食べると辛み成分が甘み成分に変化して食べやすくなります。料理によっては飴色になるまで十分炒めますが栄養として摂取するという所から見ると、硫化アリルは水溶性で水に溶けやすく、熱でも別の甘み成分へと変化してしまうことになるといわれています。
  • サラダなど生で食べる場合はタマネギの細胞を余計につぶすことがないように、よく切れる包丁で、刃を前後に滑らせるように切り、水にさらすといいでしょう。切る前に十分冷蔵庫で入れて冷やしておくことでも辛味は抑えられるようです。
  • 肉にすりおろしたタマネギを塗ったり、肉を漬け込むと肉が柔らかくなるようです。
生でサラダ 焼もの 炒めもの、蒸し物 煮物 おろし(ドレッシング)

参考資料
【旬の食材百科】
葉タマネギ https://foodslink.jp/syokuzaihyakka/syun/vegitable/onion-ha.htm
タマネギ  https://foodslink.jp/syokuzaihyakka/syun/vegitable/onion.htm

 写真はサラダタマネギです

今回はお正月の余りものゴボウと牛肉で一品

『ゴボウと牛肉の甘辛煮』

材料  2~3人分

ゴボウ 1本(約130g)
牛肉 200g
出汁 2カップ(400cc)
大さじ2
砂糖 大さじ3
醤油 大さじ2
サラダオイル 大さじ1
あれば木の芽

作り方

  1. ゴボウはきれいに洗い皮ごとささがき(太いところは縦に4本切れ目を入れるとささがきしやすい)にして、水に少しつけて水切りしておきます。
  2. 牛肉は2~3cmに切っておきます(切り落としで十分です)。
  3. フライパンにサラダオイルを温め1のゴボウを炒めます。全体に油が回ったら出汁を入れ7割くらい柔らかくします。そこに調味料を入れてゴボウがほぼ柔らかくなったら牛肉を入れて汁がなくなるまで煮ます。
  4. 器に盛ったら木の芽を添えます。
    インゲンなどを入れて煮るといいかもしれません。

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