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野菜と果物の魅力について

ベジタブル&フルーツマイスター協会認定カルチャースクール講師
栄中日文化センター「野菜ソムリエに学ぶー野菜生活向上のススメ」担当
服部 佳世子

「さみしい夏」「ビーツ」

 今年も夏休みがさみしかったですね。
ただオリンピックを観て楽しむくらいでした。
オリンピックができるのか、やらない方がいいのではないかと、ぎりぎりまで議論されたと思います。私は実際のところやらない方がいい派でした。
寸前までいろいろ問題が起き苦しい開催だったと思いました。
いざ開催されると、ついつい観入ってしまい応援している自分に気が付きました。
たくさんのメダルもとり、結果良かったですね。
アスリートの人たちが頑張っていらっしゃる姿を見るにつけ、彼らのためにも開催されて良かったと思います。
残念なことはその間に新型コロナ感染者が増え続けたことです。特にデルタ株が蔓延しているようです。今でも増え続けている状態です。何とかならないのでしょうか。
お陰様で私の周りでは何もないかのように過ぎております。もちろん手洗い、うがい、三密回避は守っております。
まあどこへも行けませんものね。行くのはたまにスーパーに買い出し、それも開店と同時に行き10分程度で買い物を済ませて帰ってきます。気を付けていますよ~。
毎年のことながらお盆も無事に済ませほっとしている今日この頃です。
少しばかり秋風を感じるようですね。

今回は知り合いがビーツのレシピ、何かないということで色がきれいなのでスープを作りました。というわけでビーツについて勉強したいと思います。

『ビーツ』 砂糖の原料となる甜菜(テンサイ)と同じ仲間。
和名はカエンサイと呼ばれています。
【分類】 アカザ科 フダンソウ属 根菜です。
【原産地】 地中海沿岸
日本には江戸時代初期に持ち込まれたといわれています。
【美味しい時期】 露地栽培の収穫時期は6月~7月にかけてと、晩秋の11月~12月にかけて。
【特徴】 根の部分を食用とします。
若い葉は緑に赤い筋がはいってきれいなのでベビーリーフの一つとしても使われています。大きくなった葉柄はクセが出てくるので一般的には食べないとされていることが多いです。
根の部分は小かぶほどの大きさで、輪切りにするときれいな年輪のような模様がでます。
品種や栽培環境などによって白い部分が多かったり、全体に濃い赤紫のものだったりします。
【栄養/機能性】
赤紫色をしているものが多いですが、この色はアントシアニンではなく、赤紫色の「ベタシアニン」と黄色の「ベタキサンチン」によるものです。
この色素成分には抗酸化作用があるといわれています。
←このビーツは7月に飯田に行った時たまたま買ってきたものです。
たくさんのショ糖が含まれているため、食べた時に砂糖を加えたような甘味を感じます。
特有の土臭さがありますが、これはゲオスミンという物質によるものといわれています。
【選び方】 ・葉が付いたままのものと、葉が切り取られ根の部分だけで売られているものがあります。
葉付きの場合は葉がみずみずしく元気なものを選びましょう
(収穫後葉がついたまま時間が経ったものは葉から水分が抜けていくので根の状態も悪くなるので気を付けましょう)。
・軽く手のひらに載るくらいの大きさのものを選びましょう
(大きすぎるものはスカスカしたものが多くなるので、手で持ってみてしっかりと重みが感じられ、中が詰まっていることを確かめましょう)。
・しっかりと硬さを感じるものを選びましょう。
【保存方法】

葉付きのものは葉の付け根の部分から切り落とし、根の部分と分けてポリ袋などに入れて冷蔵庫の野菜室に保存しましょう。
根の部分は1週間ほど持ちますが、葉の部分は2日以内に調理しましょう。

冷凍保存
丸のまま水から茹でて冷ました後、皮を剥き、使う大きさに切った状態でラップを敷いたバットなどに広げて冷凍します。凍ったら密閉袋などに入れて冷凍保存しましょう。
【用途/調理】 ・皮を剥けば生で食べることが出来ます。薄くスライスしてサラダに散らすときれいです。
・茹でる時は皮ごと丸のまま茹でましょう。色の流失を少なく抑えることできます。
・ビーツ自体に甘味があるので、調理の際は味をみながら調味料を加減しましょう。
・土臭さの物質ゲオスミンは酸によって分解され無臭となるので、気になる方は酢やレモン汁などを使うと和らげることができます。
・茹でるときは丸ごと茹でましょう。
大きめの鍋に水をはり、酢を少し加え、ビーツを加えて火にかけます。沸騰してから20分~40分程度を目安に、竹串を刺した時にスッと刺さるか刺さらないくらいまで茹で、茹で汁につけたまま冷まします。余熱でも火が入るので、完全に刺さるまで茹でてしまわないように気を付けましょう。
ぬるくなるまで冷めたら皮を剥きます。手でも剥けますが、キッチンペーパーなどを使うと早く剥けます。
サラダ ボルシチ スープなど

参考資料
【旬の食材百科】テーブルビート/ビート(ビーツ)

https://foodslink.jp/syokuzaihyakka/syun/vegitable/Beet.htm

ビーツの冷たいポタージュ

材料 2~3人分

ビーツ 200g
タマネギ 50g
ご飯 30g
オリーブオイル 小さじ1
2カップ半
スープの素 1個
コショウ
生クリーム

作り方

  1. ビーツは縦半分に薄く切っておきます。
  2. タマネギは短い千切にしておきます。
  3. フライパンか鍋にオリーブオイルを入れてタマネギをしんなりする程度に炒めます。そこにビーツを入れて少し炒めます。
  4. 3に水2カップ半とスープの素を入れてビーツが柔らかくなるまで煮ます(竹串を刺してすっと刺さる程度)。
  5. 柔らかくなったところにご飯を入れ1分程度煮ます。
  6. 粗熱を取りミキサーにかけてから裏ごしして鍋に戻します。
  7. 火にかけて塩コショウで味付けします。
  8. 冷ましてから冷たい器に入れて生クリームをかけます。

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