文化講座
「二つの食育」「ワケギ」
さて、その河津桜の蕾もまだ望めなかったまだまだ寒い時期の2月のお話です。
私は二つの食育講座を担当することになりました。
まず先に行われた食育講座の方では、小学生を持つお母様方に「朝食の大切さ」についてお話をしてまいりました。
きちんと朝食を食べないと、学校に行っても授業に集中できないことなどお話した後に、簡単にできる朝食3品を、調理実習にて作っていただきました。
その3品とは・・・、前日に用意すれば、忙しい朝は和えるだけでできる「根菜類のサラダ」に、短時間でぱぱっと簡単、しかも栄養たっぷり!の「人参のスープ」と「トマト丼」です。
やはりお話を聞くのみの講座より、実際に調理&試食がある方が、お母様方が生き生きなさるようですよ。
後ほど、いただいたアンケートに書かれていた、「楽しかった」、「とてもいい講座でした」、そして「これからはちゃんと朝食を食べさせて学校に送り出します」などの言葉を読み、ああ、お褒めいただいてうれしいな、と感謝すると共にほっとした次第です。
それから次に担当したのは、三重県南島町の中学3年生の生徒たちに向けての食育講座でした。
講座の前半は、校医さんである歯科医師の先生が、歯周病の恐ろしさについてお話をしてくださり、後半は野菜ソムリエでもある先生の奥様と私の2人で、野菜についての基本的な話や日本の自給率の低さ、地産地消のお話などをお伝えしました。
ここでももちろん、2品召し上がっていただきました。こちらでご紹介したのは、マイタケのスープと根菜類のサラダです。
こちらでは調理実習はなく、前日にある程度試食するものを用意しておき、当日皆さんに食べていただく、というスタイルでした。その前日なのですが、とてもうれしいことに有志の女子生徒3人が手伝ってくれて、ほとんど用意してくれましたので準備万端!当日はお話が終わって10分の休憩の内に最終仕上げを済ますことができ、参加された生徒さんや先生に召し上がっていただきました。
なかでも印象的だったのが、女子生徒をはじめ男子生徒たちも美味しい、美味しいといってもりもり召し上がってくれたばかりか、「どうして服部さんは野菜ソムリエの勉強をしたのか」とか、「独身なのか」などなどなかなか面白い質問をされたことでした。
講座終了後は、生徒さんたちは給食の時間になり、なんと私たちも一緒にいただけることになりました。
こちらの学校では、1年生から3年生まで一緒に給食をいただきます。
給食を食べる部屋は、給食を作る調理室に併設されており、先生方も一緒にいただくのです。
この日はカレーライスに果物のヨーグルト和え、それに牛乳でしたが、カレーライスがとても美味しくて、私は思わずおかわりまでしてしまいました。
そして、ここでもアンケートで
たくさんのうれしいお言葉をいただきました。
講座の模様が、学年通信にも取り上げられたのですよ。
充実した二つの食育講座のお仕事も終わり、ほっと一息。
そうしてご褒美に、と今回出かけたのは・・・私の趣味のひとつでもある歌舞伎の観劇です。
さて、こちらも大切で楽しいお話です。今回の野菜のお話にまいりましょう。
今回はお雛さまのお祝いに作ったちらし寿司と青柳のぬたからワケギを選んでみました。
『ワケギ』 |
ネギとタマネギの雑種ですが、分類上はネギとは別種。 1株から20~30に株別れすることから、この名がつ きました。 |
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【分 類】 | ユリ科 ネギ属ですが上記に記載したとおり、ネギとタマネギの雑種といわれ、分類上はネギとは別種ともいわれています。
ヒガンバナ科 ネギ属という説もあります。 |
【原産地】 | ギリシャ 日本では広島県尾道が全国出荷量日本一です。 |
【美味しい時期】 | 2~4月 |
【主産地】 | 広島県尾道 埼玉県 愛知県 | 【特徴】 | 種ではなく、球根で増えるため、ネギより根の部分が少し膨らんでいるのが特徴です。クセが少なく、香りもソフトで、ネギ独特の辛味が少なく甘みがあります。 |
【栄養/機能性】 |
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【見分け方】 |
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【保存方法】 | 長持ちさせるには、冷蔵庫の野菜室に立てて保存できるように適当な長さに切り、キッチンペーパーで包んだ上でさらにラップに包んで保存しましょう。 |
【用途/調理】 | 茹でたワケギは、水につけると旨みが抜け、ぬめりが出るので、ザルにあげて冷ましましょう。 和え物、炒めものなど。 |
参考資料: 「花図鑑」草土出版 「新鮮!おいしい野菜と果物を見つける本」永岡書店 食材の栄養講座 http://www.j-medical.net/food/f-wakegi.html 旬の食材百科 http://foodslink.jp/syokuzaihyakka/syun/vegitable/negi-wakegi.htm 目指せ野菜の達人 http://www.delica.co.jp/delica_club/expert/leafy_vegetable.html |
普通はお雛様の時にはツボ(タニシ)の酢味噌和えを作りますが、近ごろタニシが手に入 りませんので青柳で作りました。
「ワケギと青柳のぬた」
材料 2人分
ワケギ | 1束 | |
青柳 | 80g | |
白みそ(西京みそ) | 80g | A |
酒 | 大さじ1 | |
みりん | 大さじ1 | |
砂糖 | 大さじ2 | |
酢 | 小さじ2 | |
練がらし | 小さじ1/2 |
作り方
1. | 辛子酢味噌を作ります。 鍋にAをいれて、火にかけ全体に火がとおり混ざったら火からおろして、酢と練がらしを加えます。 |
2. | ワケギは茹でて冷ましておき、適当な長さに切っておきます。 |
3. | 青柳は熱湯で一煮立ちさせ、冷まします。 |
4. | 器に2と3を盛り1の辛子酢味噌をかけます。 |
満開にならなかった河津桜がやっと咲きました。
皆様にお見せすることが出来ました。