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インターネット公開文化講座

文化講座

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野菜と果物の魅力について

ベジタブル&フルーツマイスター協会認定カルチャースクール講師
栄中日文化センター「野菜ソムリエに学ぶー野菜生活向上のススメ」担当
服部 佳世子

農研機構 " 丸ごと!くだもの楽しもう"  「イチジク」

ようやく我が家の庭にも彼岸花が咲きました。
緑一色の庭に赤や紫、白など彩りを添えてくれています。

やっと秋らしくなってまいりましたね。今年は本当に長い夏でした。ここのところ続く、一日違いで暑かったり、急な冷え込みで逆に寒かったり・・・の気候に皆様体調などくずされていませんでしょうか?
今夏の暑さ、異常気象で、植物も野菜も大打撃!!桜は狂い咲き、コスモスは開花が遅れ、野菜も高騰!食生活も含めてなんだか不安になってしましますよね。

さて、こんなときこそまずは楽しいご報告からいたしましょう。先日私の誕生日を家族同様の人たちにお祝いしていただき、楽しいひとときを過ごしました。
年々、歳を「重ねる」のではなく歳を「取る」、一年一年若くなる、とそんな思いで誕生日を迎えました。
今回はたびたび訪れているお気に入りのフレンチのお店に行きました。
こちらは春日井市光蔵寺にあるとても素敵なプチレストランです。
シェフのご主人と、サービスを担当して下さる奥様お二人だけできりもりされていらっしゃいますが、細部に至るまでの心遣いに毎回感動いたします。プチレストランといっても、もちろんお料理は最高!本格的なフレンチです。
最近は、「フレンチはバターが多く使われ胃に重いから、イタリアンの方がいい」とおっしゃる方も多いと聞きますが、こちらのお料理は、そうしたところにも配慮が行き届いた軽いフレンチです。お年寄りのファンも多い、というのも頷けます。

まずはメニューから


続いては、先日茨城県つくば市にある独立法人 農業・食品産業技術総合研究機構果樹研究所主催のセミナーに参加する機会がありましたのでその報告をしたいと思います。
第6回くだもの新品種プラットフォーム
「丸ごと!くだもの楽しもう」です。
今回は「ブドウ」「クリ」「リンゴ」でした。


「ブドウ」  "シャインマスカット"

【来歴】 農研機構果樹研究所で「安芸津21号」(「スチューベン」×「マスカットオブアレキサンドリア」)に「白南」を交雑して育成されたものです。
【特徴】 ・果皮が黄緑色の大粒ブドウです。
・12gまたはそれ以上の種なし果が生産できます。
・かみ切れやすく硬い肉質で、マスカット香があります。甘味が高く、酸味の少ない品種です。
・果皮が比較的薄く、皮ごと食べられます。
・「巨峰」より日持ちが長い品種です。
さまざまな産地のシャインマスカットや、新品種のブドウが出品さています。
山梨県産シャインマスカット 山梨県産サニードルチェ 山県梨県産オリエンタルスター
露地ものオリエンタルスターとシャインマスカット(果樹研究所広島)
山形県産シャインマスカット   長野県産シャインマスカット とナガノパープル
岡山県産シャインマスカット とオーロラブラック と瀬戸ジャイアンツ
島根県産シャインマスカット

以上ブドウでした。
これらを試食したのですが、私の一番のお気に入りは長野産県産のシャインマスカット。心地よいマスカット香と甘さの絶妙なバランスが気に入り・・・今回私の中で軍配があがりました。




「クリ」  "ポロタン"

【来歴】 「550-40」{「290-5」(森早生×改良豊多摩)×「国見」}に「丹沢」
を交配して選抜・育成されたものです。(2007年品種登録)
【特徴】 ・果実の大きさは25~30g程度です。
・肉質は粉質でホクホクとして、甘味と香りが多く、食味が優れます。
・加熱前に果肉に達する程度の傷を入れて、家庭用のオーブントースター(180度15分間が目安)又は電子レンジで2分加熱すると容易に渋皮がむけて、美味しく頂けます。

熊本県産ポロタン
最後の半分をいただきました。確かに渋皮は取れやすく食べやすいのですが・・・個人的にはもう少ししっとり感と甘さがあったらなぁ、と感じました。




「リンゴ」
"ファーストレディー"'つがる'に代わる着色のよい早生品種

【来歴】 平成6年、山県県農業総合研究センター園芸試験場が「さんさ」に「つがる」を交配して育成されたものです。
平成21年3月、種苗法に基づき品種登録されました。
【特徴】 ・8月下旬から収穫できる早生りんご。収穫時期8月末~9月上旬
・果皮色は濃赤色で縞入り。上品で鮮やかな紅色、平坦地でも着色が容易
・果肉は硬くパリパリして歯ざわりがよい。
・食味濃厚。早生種の中では食味が優れる。糖度:13~14% 酸度:0.3%、濃厚な味
・果重は300g程度でやや大玉。美味しくいただきました。

"シナノピッコロ"丸ごとかじることが出来る小さなリンゴ

【来歴】 昭和54年に長野県果樹試験場で「ゴールデンデリシャス」に「あかね」を交雑して育成されました。
平成18年7月に種苗法に基づき品種登録されました。
【特徴】 ・色と味の良い小玉リンゴです。
・果実重は150~200gと丸かじりして食べきれるサイズです。

甘酸適和で芳香があり、丸かじりできるので皮が気になりません。確かに丸ごと一個食べきれるので、便利かもしれませんが、私は生食でいただくリンゴといえば、あのまーるく大きな実を切り分けて食べるのがやはり好きです。
サイズとこの愛らしいころんとした形を活かして・・・このリンゴを丸ごと入れたアップルパイはいかがでしょうか!!
農研機構資料より


今回は簡単にイチジクを「「イチジク」」無花果と書いてイチジク「旧約聖書」にも登場する果物。古来から「薬効」の高い果物として知られています。
【分類】 クワ科 イチジク属
【原産地】 アラビア南部
日本には江戸時代に渡来
【主産地】 地中海沿岸諸国とアメリカ
日本では愛知 福岡 兵庫 広島 大阪 岡山など
【美味しい時期】 8~9月
【栄養/機能性】
・カリウムが豊富でナトリウムを排泄して血圧を正常に保つ働きをするといわれています。
・食物繊維のペクチンも豊富で大腸の働きを活発にして、便秘を解消するといわれています。
・食べ物中のコレステロールや糖質や塩分を吸着して体外へ排泄するので高脂血症、糖尿病、高血圧の予防に効果的といわれています。
"ソムリエの一言" 消化酵素が含まれているので胃腸の働きの弱い人や二日酔いで胃腸の働きが低下している人にお勧めの果物です。
【種類】 桝井ドーフィン
明治42年に広島県の桝井光次郎氏が導入
した、夏秋兼用品種。
夏果は7月上中旬に熟す。果皮は緑色を帯びた紫赤色。品質は良好で、重量は150gくらい。
秋果は8月下旬から10月下旬まで熟す。果皮は紫褐色。品質は中で、日持ちは良好。重量は70~120gくらい。

蓬莱柿
別名白イチジクと呼ばれる。 西洋種よりも小ぶりで甘味が強いのが特徴の日本種です。出回りは8月下旬~10月上旬。完熟の上品な香りと味わいは素晴らしい。
【保存方法】 日持ちしないので買ったら傷まないうちにすぐ食べきりましょう。
【見分け方】 形が大きめで、皮が赤く鮮やかなものを選びましょう。おしりが割れそうなものは熟している証拠です。熟し過ぎるとおしりから割れるので注意しましょう。触った時に弾力とみずみずしさを感じるものは甘みがあり、味のよい良品です。
【用途/調理】 天ぷら 胡麻和え お菓子 ジャム
参考資料: 旬の食材 四季の果物 講談社    野菜のソムリエ 小学館


レシピはイチジクで・・・・

イチジクゼリー

材料  ゼリー10個分
イチジク 10個、水 800cc、砂糖 200g、レモン汁 1個分、ブランデー 50cc
ゼラチン 大さじ1.5、水 大さじ3、ゼリーを入れる器

作り方

1. イチジクは皮をむいておきます。
2. ゼラチンに水をかけておきます。
3. 鍋に砂糖と水を入れ、砂糖が溶けたら1のイチジクを入れます。
4. 落としぶたをして10~15分中火で煮ます。
5. 火を止めてレモン汁、ブランデーをいれます。
6. そのまましばらくイチジクを漬けておきます。
7. ザルにイチジクをあげます。
8. 残った汁は茶こしでこしておきます。
9. 8の汁を再び鍋に入れて温め、その中に2のゼラチンを入れ、溶けたら火を止めます。
10. 9を冷まします。
11. 器に7のイチジクを1つずつ入れ、10を入れ、冷蔵庫で冷やします。
12. お皿に器のまま載せます。お皿の上に引っくり返して盛り付けしたい場合は、型崩れしないように、ゼラチンを多めにするとよいでしょう。そしてその際は、ゼリーを流し入れる前に器を水でぬらしておくと、つるんと器からゼリーが取れるのでよいでしょう。



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