文化講座
山菜採り 「そら豆」
♪五月の唱歌♪
[ こいのぼり ]
いらかの波と 雲の波
かさなる波の なか空を
橘香る 朝風に
高く泳ぐや こいのぼり
ももせの滝を のぼりなば
たちまち龍に なりぬべき
わが身にによや 男(お)の子ごと
空に踊るや こいのぼり
(詞:文部省唱歌)
薫風に乗って大空を泳ぐ鯉のぼり・・・そんな風景が微笑ましい季節ですね。
山々では木々が芽吹き、新緑が目にまぶしい季節でもあります。
野に山に山菜採り、海に潮干狩り、と五月の風物詩が続きますね。
私はちょっと早かったのですが4月後半、山菜採りに出かけてきました。しかしこのところの天候不順で地温が上がらないせいか、めぼしい山菜にお目にかかることはできませんでした。その代わり、すでに終わっているはずのつくしに対面。こうして山菜採りではなく、計らずもつくし摘みに変更と相成ったわけです。
それでもお天気はよく当日の気温は20度という暖かい日でした。
さすがに山の上では少し肌寒さを感じる陽気でしたが、所々で木漏れ日が目にまぶしいドライブ日和となりました。一杯マイナスイオンを浴び、木々からは「頑張ってね」とエネルギーをいただいたような気がしますので、これでまたしばらく元気にいろんなことが頑張れそうです。せっかくのなのでその時撮った写真をご披露いたしましょう。
右の写真ですが、皆さんヒノキの木とスギの木の区別はつきますか?
左がヒノキの木、右がスギの木です。
葉っぱの刻みが違うのが見分けるポイントだそうです。皆さん、下の写真でお分かりになりますでしょうか・・・・・・・?
左の景色は沢筋を挟んで左半分と右半分を見比べてみてください。
写真の左側は自然のままの状態で、右側は人の手が入り、針葉樹が植えられているのだそうです。
ちょうど右下に、その説明をしてくれた友人の手が写っています。
途中休憩した釣り場に、水芭蕉が群生していました。
ここで「つくし」をたくさん採ることができたのでした。
お昼は道の駅で「えごまの五平餅定食」(500円)をいただきました。
夜は採ってきた山菜でディナーを。(前もってレストランには持ち込みを、とお願いしていました)前述の事情により、残念ながらも買った山菜を持っていき、それでコース料理を作っていただきました。
どういう調理法で出てくるのかしら、「つくし」に「こしあぶら」は・・・?と期待感も高まります。そして・・・さすがシェフ!どうぞ下の写真をご覧ください。
アサリのスープに生クリーム、西京味噌のソースがこしあぶらの苦みとべストマッチ
なんとも充実した、楽しく美味しい一日でした。
この様子ですと、ゴールデンウィークあたりの山菜採りが一番良いかもしれませんね。
今回は露地物の出てくる「ソラマメ」にご登場いただきます。
「「ソラマメ」」 薫風の青臭さの残る若者の香りとソラマメの味って!!
フワフワベッドでお昼ね。気持ちよさそう
完熟したものは煮豆や甘納豆等に使われますが
野菜としてのそら豆は未熟な豆を塩ゆでなどにして食べるのが一般的です。
【分類】 | マメ科ソラマメ属 |
【原産国】 | アジアから北アフリカ |
【種類と名前】 |
打越一寸 仁徳一寸、陵西一寸などの大粒品種が多い。 「そら豆」 「蚕豆」 「天豆」 「野良豆」 「夏豆=山陰地方」 「唐豆=九州地方」 「お多福豆」 「大和豆=関西」 「一寸豆=大阪」 「がん豆」 「四月豆」 「イササグサ」 「そら豆」 莢が空に向かってつくため 「蚕豆」 蚕を飼う初夏に食べ、莢の形が蚕が作る繭の形に似いるため 「一寸豆」 一粒が3センチほどだから 「イカリ豆」 揚げて塩をふったもの |
【美味しい時期】 |
4月~6月 露地物は5月 |
【歴史】 |
8世紀に日本に渡来。古くから世界各地で栽培され、食用とされていました。現在では中華人民共和国河北省張家国で最高級品が栽培されているそうです。 |
【栽培】 |
播種 秋(10~11月ごろ)
花期 3~4月直径3センチほどで薄い紫の花弁に紫色の斑紋のある花を咲かせます。
収穫 5月頃から長さ約10センチほどの莢に3~4の種が含まれます。
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【栄養・機能性】 |
・糖質とタンパク質が主成分であるため、すみやかにエネルギー補給できるといわれています。
・代謝を円滑にするビタミンB群のなかでもB1が多く含まれ疲労物質である乳酸を分解し、エネルギーを効率よく燃やすといわれています。またアルコールの分解を助ける働きもあるともいわれています。(ビールなどのおつまみに適している所以です) ・鉄分も豊富に含まれ貧血の改善に効果的といわれ、鉄分などの収率を高めるビタミンCも多く含んでいます。 |
「ソムリエの一言」 | うす皮には食物繊維が豊富に含まれています。うす皮ごと食べましょう。 |
【保存方法】 | おいしい期間は3日間といわれるほど鮮度の低下が速いので、できるだけ早く使いきるほうがいいよいでしょう。保存する場合、サヤつきのものは風に当てないようにビニール袋にいれて冷蔵庫の野菜室に。サヤから出したものはゆでてから冷凍するとよいでしょう。 |
「ソムリエの一言」 | 鮮度が命のそら豆はできるだけサヤに入ったものを購入し、サヤは調理する直前にむきましょう。よりおいしく食べられますよ。 |
【見分け方】 | サヤの色がきれいな緑色で、外観からみて豆の形がそろっていているものを選びましょう。背筋の部分が褐色なものは避けましょう。むき豆は緑色が濃く、粒揃いがよいものを選びましょう。 |
「ソムリエの一言」 | サヤのふくらみ状態をよく見て、中の豆の育ち具合をチェックするとよいでしょう。 |
【調理/用途】 |
ゆで方 ゆでる直前にサヤから出し、豆の爪の部分である黒い筋(お歯黒)に包丁の先で切れ目をいれます。(塩ゆでした時にほどよく塩気がつき皮がむきやすくなります。)たっぷりのお湯をわかし、塩と酒(青臭さが和らぎます)を少々入れ3~4分ほどゆでます。ゆで過ぎは禁物!!ザルにとって自然に冷まします。余熱があるので少しかため位で大丈夫です。好みで塩を足してもよいでしょう。含め煮、まぜご飯、すり流し、グラタン、コロッケ、ソテー、フライドビーンズ、ポタージュ、デザートなど。 |
今回はソラマメのデザートをご紹介いたしましょう。
「「ソラマメのムース」」
材料 6個分
そら豆 800g(むいたもの250g) 茹で汁 300cc 砂糖 30g ゼラチン 小匙1 水 小匙2 生クリーム 100cc |
作り方
飾り用のソラマメはうす皮をむいた方が色もきれいですが、食物繊維を摂る意味であえてうす皮つきにいたしましいた。