文化講座
「端午の節句」「鞘大根」
今月は大根の実、鞘大根についてお知らせいたします。
『鞘大根』 | 大根は通常肥大した根の部分を食べる野菜ですが、収穫せずにそのまま育てると、やがてトウが立ち菜の花をさかせます。鞘大根はその花が終わったあとに出来る実の部分で中の種が出来始め、鞘が若くまだ柔らかいうちに収穫したものです。 |
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【分類】 | アブラナ科 ダイコン属 |
【原産地】 | 大根の原産地は確定されていないが、地中海地方や中東などと諸説あるようです。栽培種は中央アジアが起源地の一つと考えられているといわれています。 |
【美味しい時期】 |
春と秋の2回あります。 春が4月上旬~5月中旬まで 秋は9月中旬~12月中旬まで |
【特徴】 |
インドやタイなどでは大根の根の部分はあまり大きくならず、この鞘を主に食用とする品種もあります。 どんな大根でもこの鞘は出来ますが、食用にする場合は実が大きめで柔らかいものが適しています。 京都では、鞘を収穫する専用品種が栽培され、「京の旬野菜」の一つとしてブランド化がすすめられているといわれています。 種が出来固くなる前の柔らかい鞘を食用にします。 大きさは品種によってばらつきがあります。 一般的な大根の鞘は小さめです。 京の旬野菜に認定されているものは15~20cmにもなる細長いものです。 付け根から種が入る部分はふっくらとインゲンのような感じで、そこから細長く尖った種が入っていない部分が伸びています。 |
【栄養/機能性】 |
2007年12月「旬もあるよ」に大根が記載されていますので参考にしてください。 さや大根は緑黄野菜だと思いますのでビタミンCやE、カリウム、カルシウム、β-カロテンを多く含んでいます。 ビタミンCには老化やガンの原因といもいわれている活性酸素を酸化させることで身体を酸化から守る働きがあるといわれています。 また白血球の免疫力を高める働きがあるといわれているので風邪やウイルスに対する抵抗力が高まるといわれています。 ビタミンEには強い抗酸化作用があり、活性酸素を抑え体内の不飽和脂肪酸の酸化を防ぐ働きがあるといわれているので、動脈硬化や心筋梗塞などの生活習慣病予防に役立っているといわれています。 また血管を酸化から守り、血行を良くする働きもあるといわれています。 カリウムにはナトリウムの排出を促して血圧の上昇を抑える働きがあるといわれているので高血圧の予防や、筋肉の収縮をスムーズにする働きがあるといわれています。 また腎臓にたまりやすい老廃物の排泄を促す働きもあるといわれています。 カルシウムにはリン酸カルシウムとして骨や歯のもとになっているといわれています。 血液の凝固にも深く関わっているといわれています。 心臓をはじめとする筋肉の収縮にも大きく関わっているといわれています。 神経の刺激伝達などにも関与して、神経を安定させる働きがあるといわれています。 β-カロテンは体内でビタミンAに変換されます。 ビタミンAとして、目の神経伝達物質となります。 活性酸素を抑え動脈硬化や心筋梗塞などの生活習慣病から守る効果があるといわれています。 皮膚や粘膜の細胞を正常に保つ働きがあり、合わせて免疫力を高める働きもあるといわれています。 ガンの予防にも効果があるといわれています。 |
【選び方】 | 表面がみずみずしく艶のある黄緑色で、鞘があまり膨らみ過ぎていないものを選びましょう(柔らかいです)。 成長しすぎているものは鞘が固く繊維質が口に残るので避けましょう。 |
【保存方法】 |
収穫後、鮮度が落ちてくると固くなるのでなるべく早く食べるか、下茹でしましょう。 乾燥しないようにポリ袋などにいれて冷蔵庫で保存しましょう。 |
【用途/調理】 |
生のまま食べると大根特有の風味と辛さを楽しむことが出来ます。 加熱調理すると辛味はほとんどなくなり大根の香りが残ります。 青臭さやクセはなく色々な料理に使えます。 サラダ 炒め物 和え物など |
参考資料 【旬の食材百科】
鞘大根
https://foodslink.jp/syokuzaihyakka/syun/vegitable/sayadaikon.htm
大根
https://foodslink.jp/syokuzaihyakka/syun/vegitable/daikon3.htm
今回は旬の筍の木の芽和えを紹介いたします。
筍の木の芽和え
材料 2人分
筍 | 80g(茹でたものでひめかわに近い部分) |
絹さや | 20g |
木の芽 | 2枚(飾り用) |
木の芽味噌 | |
赤味噌 | 50g |
砂糖 | 50g |
みりん | 大匙2 |
木の芽 | 10枚くらい |
作り方
- 木の芽味噌を作ります。
- 木の芽は包丁で叩くように細かく切ります。
- 鍋に赤味噌、砂糖を入れよく混ぜ火にかけます。よく砂糖が溶けたらみりんを入れ混ぜて火を止めます。そこに木の芽の切ったものを入れ混ぜます。
- 筍は縦に切り、その下は薄く切ります。
- 絹さやは筋を取り湯を沸かし塩を入れた中で茹でます。
色をきれいにだすため水(氷水)にさらして水切りします。 - 器に筍、絹さやを盛り、上から木の芽味噌をかけ、木の芽を飾ります。