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デジタル写真の楽しみ方

(社)日本写真家協会(JPS)会員・フォトス ハットリ 代表
服部 辰美

旅行と旅と写真

朝晩はめっきり冷え込んでくるようになりましたね。紅葉も少しずつ身近な場所に近づいてきています。遠くまでお出かけのかたも多いのではないでしょうか。
今回は、「旅行」と「旅」という言葉から受ける印象を考えてみました。

  

辞書をひも解くと 旅 → 判で押したような毎日の生活の枠から離れてほかの土地で非日常的な生活を送りむかえること、とあります。カメラで目にするものを見つめることに通じるようです。ついでに旅行と言葉をかえてひいてみることにしました。
旅行 → ふだん生活しているところからしばらく離れて遠隔地へ赴くこと、と記されています。この二つのことば「旅・旅行」を写真を撮る行為に置き換えてみると写真の目的の違いが理解できるかもしれません。

  

旅行 = 知らない場所に行くことを目的にする、そこに行くことで自分の経験値を上げていくことで納得していく。みんなと美味しいものを食べたり有名地めぐりでわいわい行動をともにするイメージがあります。

旅  = 有名地でなくとも見知らぬ土地での出会いから自分自身との関わり方を考えて行動していくことを大切にするような気がします。ひとりという個の世界観を大切にしたいと思うことが強いのではないでしょうか。

写真もグループで有名地などを訪れてお手本の作例で撮られた写真に近づくように撮影してくる。それがいい写真だと喜びを感じる。なんとなく「旅行」のイメージに似ています。
自分の感性に引っ掛かったものにカメラをむけそこから自分探しみたいに写真を撮る。私的には「旅」するイメージに思えます。

旅行と旅、写真する目的、どちらが良いということではなく自分がめざす方向の写真を考えるときに「旅行」なのか「旅」なのかに置き換えて考えてみるのもいいと思います。


筆者のブログには、デジ一眼やコンデジで撮影したものを
いろいろ掲載しています。
PHOTO COLOR
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