文化講座
ブレ というお話
秋の日暮も早まり撮影時間も少しずつ短くなってきました
街で見かける服装も秋深しという感じですね
さて今回は、写りに影響を及ぼす「ブレ(カメラブレ)」のお話です
写真を始められた最初の頃、どうも写りがいまひとつよくないということを初級教室の方たちからよく聞きます。
ピントが何かあまい感じがします、もっとシャープな写りを期待したのになにか感じが違っています、などと写真を持参して見せてくれます。
それらの写真を拝見すると一応合わせたピント位置にピントはあっているような感じで写っています。
プリントの一部をよく見てみると微妙な「ブレ」が出ています。
初級の方たちには、ブレによる写真をピントがあまい(ピンボケ)写真のように勘違いをされているようなことが多いようです。
今の時代のカメラの多くは、レンズやカメラボディー内にブレ防止機構が組み込まれている機材が主流です。
その機構が付いているから大丈夫と安心して撮影条件の悪い場所で写してきてパソコンのモニター確認で初めて
「えっ、なんかブレてるようなピントが甘いような・・・」と再確認された方もあるのではないでしょうか。
そのようなことがいまだに続いているようであれば撮影後、カメラのモニターの拡大機能を使って確認しながら撮る癖をつけるといいでしょう。
ブレ防止機構にも限界がありスローシャッターには弱いものです。また同時にピント確認(自分がここに合わせたという部分の)もできます。
また同じように三脚を使っているから大丈夫という過信も失敗の要因です。
カメラの大きさと三脚の大きさがアンバランスだとやっぱりブレの原因になります。
そして三脚とカメラレリーズはペアで使用されたほうが更に安心です。
筆者もフィルムカメラからデジタルカメラに切り替えた時、この「ブレ」ということに思い知らされたことがあります。
そこには撮影してすぐモニターで写したものを確認できる安心感でシャッターを押す時の"緊張感"が緩むからだと再確認しました。
便利なデジタルカメラだから更に注意が必要なのだと。
ズームレンズが主流の今、広角側で撮るときのシャッタースピードと望遠側で撮るときのシャッタースピードの速度の使い分けを意識しないといけません。
広角側では少し遅めのシャッタースピードで撮影してもブレがない写真が可能です。
そのまま望遠側にズームアップして撮影するとブレる可能性が高くなります。
画角が狭くなり微妙な手ぶれが写真に影響を与えるからです。
一つの目安として昔から 1/焦点距離(焦点距離分の1)という言葉があります。
使用レンズの焦点距離=シャッタースピードの数値を目安に決めるわけです。
例えば300mmのレンズを使った場合、1/300秒が手持ち撮影の限界だと意識してそれ以下のスピードのときに注意が必要だと意識します。
現在の手ぶれ防止機構付きであればそこから2,3段遅くなっても手持ち撮影が可能ですよと思っていればいいでしょう。
人によってカメラの構え方やシャッターの押し方は違います。やはり何種類かのスピードをテストしておくと自分の限界が見つかり気をつけることができると思います。
もうひとつの"ブレ"
ブレという言葉にはもうひとつ精神的な ブレ ということがあります
これは簡単にいえば撮る内容に対してのブレということです。
自分が感動や強い印象を受けたものをどう撮影していくかを決めて撮っているかどうかという部分です。
他人がどう見ているかを意識しすぎると気持ちにブレという問題が起きてきます。ブレない考えを持って撮影に挑むことも大切な要素です。
筆者のブログには、デジ一眼やコンデジで撮影したものを
いろいろ掲載しています。
PHOTO COLOR
http://tatumiiro.exblog.jp/