愛知県共済

インターネット公開文化講座

文化講座

インターネット公開文化講座

デジタル写真の楽しみ方

(社)日本写真家協会(JPS)会員・フォトス ハットリ 代表
服部 辰美

モニタリング

皆様、明けましておめでとうございます。
今年も皆様にとって良き年になりますように心からお祈り申し上げます。
本年も楽しい写真生活が送れるように私も微力ながら紙面充実を目指して頑張りたいと思いますので宜しくお願い致します。

昨年暮れに一年の感謝御礼を兼ねて伊勢神宮にお参りに行ってまいりました。
平日なので人出はまぁまぁという感じでした。そこで一つ気になったのは、カメラ持参の女子がとても多くなったなぁということです。これは以前から言えることですが近年のカメラ女子の増加傾向には驚きを隠せませんが、若い夫婦や家族連れでカメラを首から下げているのはほとんど奥さんだというところにとても興味を抱いたわけです。小学校の運動会などでも最近はお母さん方がゴール前で一斉に立派な一眼レフを構えている光景を見ることが多くなりました。子育て時代の男性は、生活設計に追われカメラどころではないのかも知れませんね。

私の教えている写真の専門学校でも今では入学してくる学生の7~8割が女性です。それだけデジタルカメラの時代的影響力が大きいことなのだと感じる今日この頃です。作品の意味する内容なども大きく変化してきているわけです。
それは綺麗に写って当たり前の時代なわけですから写真的内容が重要視されるようになってきました。フィルム時代ではまず失敗なくきちんと写るようになるために座学をしっかり基本からやらなければなりませんでした。フィルムで綺麗に写っていればそれなりに中級クラスに感じられました。今ではカメラの設定方法さえしっかり身につければとりあえず綺麗に写るわけです。モニターを見れば失敗は一目瞭然ですからすぐに撮り直すこともできます。
高画素のカメラを使用すればフィルムの大、中判カメラのような重い大型の機材を使う必要もありません。枚数を多く撮影してもコストが安いわけです。
これらの事柄もミラーレスが充実してきたことの助けもあり女性カメラマンが一気に増えてきたのではないでしょうか。世の中に溢れる写真的内容もドキュメンタリーな大義的な写真から個人的な内容を表現するスタイルに変化してきました。中高年のおじさま方が未だに綺麗な作例写真を撮ることに夢中になっている間に若い女子カメ軍団は、デジタルだからこそできる表現の新しい模索を始めているわけです。写真=感性の表現と仮定すれば感性優先の女子にはとても優れた道具に思えるでしょう。私たち男性も世の中の身近なモニタリングをしっかりと見据えてこれからの写真時代を模索していかなければいけないのだと感じた年の初めです。

しばらく寒い季節の中での撮影は大変ですが、この時期にしか撮れないものがたくさんあります。体調管理をしっかりとしながら写真ライフを楽しみましょう。

筆者のブログには、デジ一眼やコンデジで撮影したものを
いろいろ掲載しています。
PHOTO COLOR
http://tatumiiro.exblog.jp/

デジタル写真の楽しみ方
このページの一番上へ