文化講座
人を撮る
寒さも今月はピークを迎え外出しての撮影はやはり億劫になりますよね。でも写真はその場の状況をありのままに記録しますからこの時期にしか撮れない題材を選んで「やる気」を出していきましょう。
・・・とはいえ花や風景を撮るには被写体の種類はあまり多くないですね。こんな時、たまには家族や友人知人などの人物ポートレートに挑戦するのもいいかもしれません。単なるスナップ的な記録写真ではなくそこに撮影者と被写体との気持ちが通い合うような写真を撮ってみましょう。これはシャッターチャンス、画面構図、光の扱い方などを意識して撮ることで他のジャンル(動物写真、花写真、スポーツ写真など)の撮影の勉強にもなります。
身近な人をカメラのファインダーを通して見ることで今まで気づかなかった部分を新しく発見することもあるかもしれません。観察することの大切さが理解できるでしょう。
人の顔を真正面から見た場合、左右対称の人はまず少ないことが分かります。人それぞれに右から見たほうがいいのか左側からのほうがいいのかをよく観察することから始めましょう。顔の向きに合わせて光の当たる方向を見つけて立ち位置を決めるポイントになります。
視線の向きをカメラに向けるだけでなく少し外して遠くを見つめてもらえば背景との関わり方で意味深なイメージになるかもしれません。目力がいかに大切かも分かります。
綺麗に撮ることも大切ですが、その前にその人らしさを撮ろうと考えることで構図作りや背景の選択の仕方を学ぶことができるでしょう。厳しい表情、優しい雰囲気、かわいい感じとイメージを作ってみることで光の種類(直接光、反射光、透過光、逆光など)や光の方向を合わせる必要性が理解できます。
ひとつ言えることは、ポートレート写真には互いの信頼関係が写真に写るということを覚えておきましょう。
プリントにして相手に手渡すことを前提に撮影すれば緊張感も生まれてより真剣に撮影するのではないでしょうか。その緊張感が写真の醍醐味でもあるので充実感も味わえる撮影時間だと思います。撮って喜ばれる唯一の写真ではないでしょうか。人物は苦手だと思って見える方も一度ぜひチャレンジしてみてください。
筆者のブログには、デジ一眼やコンデジで撮影したものを
いろいろ掲載しています。
PHOTO COLOR
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