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デジタル写真の楽しみ方

(社)日本写真家協会(JPS)会員・フォトス ハットリ 代表
服部 辰美

写真を撮るきっかけを作る

初夏の光が気持ち良い季節になりました。カメラを持って出かける日も増える時期ですね。
写真教室の屋外実習もあちらこちらで見かけます。
写真の初歩(カメラの使い方や撮り方の基礎的なこと)を終えた方たちがカメラ片手に街中や観光名所で撮影される姿が増える時期でもありますね。

街中でカメラを出して撮影するのは初心者の方にはかなり勇気がいるかもしれませんね。 ひとりで出かけるとなおさらカメラを構えて撮影することに躊躇するでしょう。そんな時は、カメラ友達と2、3人で練習するといいでしょう。ウィンドウショッピングをする時のように楽しくおしゃべりをしながら気になったものをカメラに収めていくのが撮影に慣れる早道です。ゆっくりと街中を歩きながらきれいな光や影を意識してみるのもいいし形や構図の面白い場所を探すのもいいでしょう。そのうち各自興味を抱いたものを真剣に探すことに夢中になって友達といっしょにいることも忘れているかもしれません。その時撮影したものはあまり作品としては不出来のものばかりだなと思っても繰り返しそのような撮影スタイルをしていくうちにきっとお気に入りが撮れるようになってくるでしょう。同じ場所を友達と撮影していてもものの見方は個性がでます。お互いに撮ったものをプリントして見せ合えば自分が見落としていたものにハッと気づかされることもあるでしょう。

私の教室の屋外実習でも撮影する姿を拝見していても女性と男性では興味(被写体)の対象がやはり違っています。ストレートに「きれい、かわいい」など感情に直結する形で物事を見ていくのはやはり女性の方が多いですね。まず全体を見回してファインダーで構図を決めていくのは男性です。日常の生活スタイルがカメラにも影響しているのでしょうね。 これは観光地でも絵葉書的な構図を探すのは男性の方に多く見受けられます。その場の雰囲気を感じて足元に近い場所から目に入るものをとらえようとするのは女性が多いです。これは極論ですが、一枚でなんとか完成させようとする男性と何枚かの写真で表現をしていこうと試みる女性の違いといえるかもしれません。

今回の4枚の写真は、夏の光を感じた場所を主に写した写真で構成してみました。
スナップの途中で夏を感じる光が見えたところでシャッターを押しています。

すこしお話の内容がずれましたが、
いいなと感じた目の前の被写体にカメラを向けてシャッターが押せるかどうかが先決ですね。記録としてきっちりとデーターやフィルムに残さなければカメラを持っている意味がありません。むかし、大きな賞をとった人の言葉でどうしたらこんなすごい作品が撮れるんですか?という質問に「その時わたしの手にカメラがあったから」という当たり前のようで深い答をしたカメラマンがいたことを思い出しました。とりあえずいつどんな時でもシャッターが押せるようにしておく、それだけで作品の完成は半分以上準備できているのかもしれません。撮るか撮らないか、その意識さえいつも心がけていればきっといつかは名作になるような作品が撮れるかもしれませんね。


筆者のブログには、デジ一眼やコンデジで撮影したものを
いろいろ掲載しています。
PHOTO COLOR
http://tatumiiro.exblog.jp/

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