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デジタル写真の楽しみ方

(社)日本写真家協会(JPS)会員・フォトス ハットリ 代表
服部 辰美

衝動買い

いよいよ新元号「令和」の時代が始まりますね。新しいことのスタートは気持ちが引き締まるようでいいですね。新しいカメラを購入した時のような気分です。
近未来はどんな時代になるのかワクワクしますよね。

みなさん買い物をする時に衝動買いをしてしまったことはないですか?ちょっとした日用品を買いに行くつもりで出かけたら何か気になる洋服が目にとまり、つい欲しくなり買ってしまったなんて経験はないでしょうか。昔なら手持ちの現金(財布の中身)と相談して足りなければ家に戻って考えることができ冷静に商品の品定めができる余裕がありました。今はカードで即購入でき、考える余裕がありません。衝動買いをして自宅に戻って失敗だったと後悔することも。私も繰り返し失敗する側です。

買い物をする時と違って写真を撮る時にはこの衝動的な感動はとても重要なポイントになります。街を歩いていてハッとする光景に出会った時は、迷わずシャッターを押してみましょう。そしてその画像をよく見てください。目で見た感動が今シャッターを押したカメラ設定で写っているかを確認しましょう。
衝動的な感動は人それぞれ違ってきます。大げさに言い換えれば、自分が生きてきた世界の凝縮から撮りたいという感覚が起きているのだと思います。そこに発信する美学が生まれて一枚のいい写真が成立するのだと思います。
良い写真にはその人の感動が写っています。技術的な高さだけで見せる写真の時代から、その人の個性を見せることに変化してきています。
「あっ、この人はここを見て感動しているんだ」ということを写真から読み取る楽しみがありますよね。写真の中に物語を感じながら一枚の写真を見ていくと面白いのではといつも思っています。それに応えるように感動の数を増やしていく心掛けが大切です。感動はよく観察することから生まれてきます。

商品の衝動買いは冷静さが必要ですが、写真の「衝動撮り」は一呼吸も置かずに素早く対応して、あの時撮っておけばよかったと後悔しないようにしたいものです。

今月の一枚

5月初めに出会った牡丹の花です
とても綺麗な花びらでした。色も淡いピンクで大人の雰囲気を感じ、背景の木漏れ日をワンポイントに構図を意識しました。奥行きを感じるように対角線上に花と木漏れ日の白を配置しています。
直射光が当たらないようにして花びらの質感を見せています。


筆者のブログには、デジ一眼やコンデジで撮影したものを
いろいろ掲載しています。
PHOTO COLOR
http://tatumiiro.exblog.jp/

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