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デジタル写真の楽しみ方

(社)日本写真家協会(JPS)会員・フォトス ハットリ 代表
服部 辰美

三脚の効能

春の花たちも咲き始めみなさんも撮影の計画をいろいろと考えてみえることでしょう。花の撮影だけでなく陽気にさそわれて各地の名所などに出かける機会も多くなりますよね。

撮影中心のお出かけであればカメラ、レンズ、三脚などを準備すること自体も楽しみのひとつですよね。
早朝の日の出を待って撮影、沈みゆく美しい夕日をねらう、その前後の半時間ばかりに見せてくれるトワイライトタイムなど運がよければすばらしい写真を撮ることができます。そんな風景をカメラに収めるには三脚が必要になってきます。現在のデジタルカメラで高感度設定にして手持ち撮影も可能ですが、プリントで大きく引き伸ばして鑑賞するにはやはり三脚使用の撮影にはかなわないでしょう。
地平線や水平線の傾きなどもしっかりと修正してカメラぶれを気にしないで撮影に集中できる効果も大きいですね。

三脚はカメラぶれを防ぐだけではなく撮影する被写体をしっかり見つめることを手助けしてくれます。ファインダーを通して見つめることに集中させてくれます。花のクローズアップなどでどこにピントを合わせるとより効果的なのかを考えながら撮影するときには私も三脚を使っています。アングル設定にやや不便を感じますが、ゆっくりじっっくり撮影でき花との対話を楽しむことを教えてくれます。

三脚はとりあえずあればちょっと小さめでもいいやと安易に考えてしまう道具かもしれません。一度購入してしまうと買い替えしにくい道具ですから購入予定前の方であればまず、しっかりと安定感のあるものを基準に考えてください。大きさ(高さ)の目安として三脚を伸ばしてカメラを載せたとき自分の目の高さまで脚が伸ばせるものを選びましょう。伸縮は三段、四段ぐらいのものが使いやすいと思います。

三脚にカメラを載せて空に浮かぶ雲を撮影してみて気がつくはずです「雲って意外と早く変化するんだ」 「夕方の光ってあっという間に終わってしまうんだ」など目の前の風景の動きに敏感になってくると思います。一枚一枚のシャッターチャンスの大切さを教えてくれるのが三脚のもうひとつの役目ですね。
花を撮影していて三脚が「この花びら、ちょっとしみがあるよ」と教えてくれることもあります。細かいところまで観察してよりきれいなものをしっかりと正確に撮影できるようになるでしょう。

カメラを固定して撮影することで今まで見えてこなかった世界がきっとみつかるでしょう。
ぜひ時間にゆとりのあるときに三脚をかついで撮影に出かけてみてください。


筆者のブログには、デジ一眼やコンデジで撮影したものを
いろいろ掲載しています。
PHOTO COLOR
http://tatumiiro.exblog.jp/

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