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デジタル写真の楽しみ方

(社)日本写真家協会(JPS)会員・フォトス ハットリ 代表
服部 辰美

ニューノーマルの時代へ

日々最高気温を更新するような暑さで過ごした8月でした。猛暑だけではなく新型コロナの心配、激しい雷雨など自然現象の変化に振り回された夏休みではなかったでしょうか。皆さん体調管理をしっかりして今年後半の写真ライフを楽しみましょう。

昨年始まった新型コロナの猛威がもたらした世の中の急激な変化にどう対処していけばいいのかを考えながら生活していく日々です。新型コロナウイルスは人々の努力でいずれ終息を迎えると思います。しかし新型コロナは人々の生活体系を大きく変えてしまいました。(ニューノーマル)という新しい常識や常態が生まれたことで人と人との距離感や風邪や花粉症の患者さん以外あまり使用用途がなかったマスクの常時着用、人の密集の恐怖感など今までの常識が通用しない新常識がこれからの普通の生活になっていくのでしょう。車や不動産などもインターネット上で購入する新常識に我々は走るような感覚で追いついていかなければいけなくなったことに戸惑いを感じます。パソコンの画面と向き合う時間もこれまで以上に長くなっていくのでしょう。人と人との非接触が常識になってくると写真の世界でもこれからいろいろな変化が起きてくると思います。今写真家の人たちは、この変化にどのように対応していくのがベストなのかを一生懸命模索中です。自分の表現をどう世の中に提示していけば良いのか、濃密を避けてどう撮影していけば良いのか、(ニューノーマル)とどう付き合えばこれまでの写真常識を覆すような表現になっていくのかなど考えることが沢山あります。
皆さんも撮影に出かけることに対して(ニューノーマル)を意識しながら行動していかなければならないでしょう。じゃあ具体的にどうすれば?という問いかけに現時点では正解が見つかっていません。表現というとても曖昧で一つの正解を求めることが難しいのが写真です。ある意味このチャンスでとても新鮮味のある写真表現が期待できる時代かも知れません。Zoom(Web会議ツール)などを活用すればプロ、アマチュアのラインを超えた新しい写真の会話が生まれてくると思います。
写真の歴史をもう一度見直しながらデジタルだからこそ対応できる(ニューノーマル)な写真世界を模索していきたいですね。

4枚の写真は、以前に撮影した9月に咲く花です。暑さも少し和らぎ秋の入り口にあたるこの季節を花撮影で楽しみましょう。

左上から本薬師寺跡(奈良県)ホテイアオイ、赤そばの里(長野県箕輪町)
下左からいなべ市の彼岸花とそばの花、岐阜県養老町の彼岸花です

今月の一枚

岐阜県恵那市にある坂折棚田保存地区の稲刈り前の棚田です。展望台からの眺めの良い景色が楽しめます。細い畦道などには侵入しないマナーを守って撮影していきたいですね。広角系、望遠系の特徴を活かした切り取りかたでいろいろ撮影できる所です。早朝の光を活かした立体感を意識すると良いでしょう。


筆者のブログには、デジ一眼やコンデジで撮影したものを
いろいろ掲載しています。
PHOTO COLOR
http://tatumiiro.exblog.jp/

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