文化講座
光を表現に活かす
まだまだ暑さが続いています。寝不足気味の体にはこたえますね。体調管理をしっかりとしていきたいものです。自然風景に目を向けてみると秋の準備の表情がいろいろ見えてきます。普段はあまり気にしない季節の変化もカメラを通して見ると、気温とは関係なく秋を見つけることが出来ます。
光の変化も9月半ばになれば初秋らしい光線に変わっていることが分かります。日の出、日の入りの太陽の位置や角度〈太陽高度〉そして影の付き方など直接目に見える光の状態だけでなく、木漏れ日の柔らかな光や夕日に当たる茜色の反射光の色味などにも秋を感じることが出来ます。これらのことを意識して目の前の光景を見ていけば、自分なりの表現に結び付けられるようになってくるでしょう。
人それぞれに年間を通して好きな光線状況があると思います。自分の心境と重ね合わせて光の感じを探しているのかもしれません。自分はどのような光が好きなのか、シャッターを押したくなるような光はどのような状態の光なのかを分析するといいでしょう。
例えば、画面の周辺は暗く囲まれていて中央に逆光気味の光がカメラに向かって明るくなる感じに惹かれれば未来的に希望を感じることが出来る写真になります。また、夕方日の入り直前の斜めサイドから射す光に当たる光景は、立体感が強調され一瞬だけ非日常的な感じを見せてくれます。強い直接光ではなく、曇り日の柔らかな光が好きな方もみえるでしょう。そのような好きな光を見つけることが、自分の作品撮りに大きく影響を及ぼすことを覚えておきましょう。光の見方がどれが良いのか分からなければ好きな作品の中の光をよく観察してください。どのような光が当たっているのか、その光はいつ頃の季節で何時ごろの光なのかなど探っていくだけでも楽しいと思います。その繰り返しから実際撮影現場で出会ったときの光を比べていけばきっと自分が目指す仕上がりの光線で撮影することが出来るようになってくるでしょう。自然風景でなくとも花や町中のスナップ撮影でも同じです。光がなければ写真は写らないわけで、その中でも最高の光を見つけていくことが素晴らしい作品へと繋がっていくのだと心得ましょう。
光の方向性や光が持つ性格を上手く自分の感じる状態に合わせてみると自分の表現スタイルが決まってくると思います。好きな光は必ず自分の心を反映しているからです。初秋の光を探すことから始めてくださいね。
筆者のブログには、デジ一眼やコンデジで撮影したものを
いろいろ掲載しています。
PHOTO COLOR
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