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デジタル写真の楽しみ方

(社)日本写真家協会(JPS)会員・フォトス ハットリ 代表
服部 辰美

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季節は、すっかり秋の気配ですね。行楽地はどこも賑わっていることでしょうね。
山の木々もあと暫らくすれば綺麗な赤や黄色に姿を変えていくと思います。写真を撮る楽しみがたくさんある季節ですね。

写真を撮る、それをプリントして誰かに見せる、そこには共有というコミュニケーションが生まれます。今ではインターネットを通じてすぐに自分が見ているものを誰かと共有できます。Facebook,LINE,Instagramなどに携帯カメラで撮影してアップすればまだ会ったこともない人たちともその写真を共有して新しい出会いが始まります。フィルム時代では考えられない人との交流が生まれました。以前は、取材などで相手とのコミュニケーションを上手く伝えるためにインスタントフィルム(ポラロイドや富士フイルムのチェキなど)を持参してこんな感じに写りますよと見せながら撮影していました。デジタル化によりカメラ背面のモニターを見せればすぐに確認しながら互いの意見を交換できる時代になり、インスタントカメラで撮影する目的も少し変わってきています。その場ですぐにプリントアウトという感じでしょうか。カメラ業界をリードし続けるドイツのライカ社でも今年のフォトキナにチェキフィルムを使えるインスタントカメラを発表しています。新しい共有性が生まれるかもしれませんね。

簡単に共有できる写真ですが、別の見方をすれば撮った本人の姿(ものの見方)をそのまま見られていることでもあるはずです。撮影する前にちょっとだけ考えて一眼カメラで撮る気持ちになって被写体を見ることは忘れてはいけないと思います。*1 いつも撮影者である気持ちを忘れず写真を撮ることですね。道具であるカメラの種類が変わっても被写体を見つめる視線はいつも同じ、そんな撮影を心がけていきたいものです。

*1・・・目の前の景色の光の状態や背景の写り具合など、写す前に配慮をすること

「今回の写真」・・・夏の終わりを惜しむような青空と夏雲、海はやはり高波で海水浴客を拒んでいる様子、光の加減も少しずつやさしさを感じられるようになってきました。ソフト効果がでるレンズを使用

インターネットで写真を共有して情報交換や作品力の切磋琢磨が楽しめるとても良い時代になってきましたね。撮る楽しみだけから広く人々に見せる楽しみに変わってきていることを考えてみましょう。一期一会の感動をたくさんの人たちと共有してみませんか?

筆者のブログには、デジ一眼やコンデジで撮影したものを
いろいろ掲載しています。
PHOTO COLOR
http://tatumiiro.exblog.jp/

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