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デジタル写真の楽しみ方

(社)日本写真家協会(JPS)会員・フォトス ハットリ 代表
服部 辰美

人の視線と異なる世界

今年の桜も満開を迎えお出かけに忙しい毎日の方もたくさんみえるでしょう。
毎年同じ場所で撮影することで今まで気が付かなかった新しい発見があると思います。カメラを持って外の世界を見つめることで「気づき」という楽しみを教えてくれるのが写真です。でもWEB検索などで自分の知らない美しい場所を見つけるとやはり一度は行ってみたくなります。日々の「日常の中の非日常」をカメラという道具を使って体験する喜びがそこにはあるからでしょうね。

カメラのレンズの画角〈焦点距離〉にも同じようなことが考えられます。
人の目に合った画角はおよそ24~200mm〈フルサイズの場合〉ぐらいです。その焦点距離のレンズで撮影しているときにはあまり感じなかった写りの違和感が、それより広角もしくは望遠の「超広角、超望遠」と言われるレンズを使うことで感じられるはずです。
目の前の光景をそれらのレンズを使うことにより目で見ている以上に誇張されて写すことができます。

昔、筆者が写真学生で学んでいた頃の話ですが、ある先生が「超広角、超望遠レンズはそれ自体が〈思想〉を持っているから中途半端な使い方をすればレンズに撮らされるから要注意です」というようなことをおっしゃってました。まだまだ未熟な私はそんなものかなぁと考える程度でした。高級クラスになるそれらのレンズを買える余裕もなく実感として理解できなかったのです。プロとして独立してから使うようになりやっとその言葉の意味が理解できるようになりました。

超が付くそれらのレンズは、そのレンズの性格を理解したうえで使えばとても力強い味方になってくれます。ただ単により広く写るからとか遠くのものを大きく写せるから使うのではなくレンズが持つ思想をうまく活かして使いたいものです。

筆者のブログには、デジ一眼やコンデジで撮影したものを
いろいろ掲載しています。
PHOTO COLOR
http://tatumiiro.exblog.jp/

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