文化講座
基礎と応用
6月前半のから梅雨で晴天続きだったため、バラやアジサイなどの花撮影には少し困惑気味でした。花びらの柔らかさを表現するには曇り空が必要だなと改めて思いました。渓流や滝などの撮影も水不足を感じられました。適度な雨量が日々の撮影にも必要ですね。
最近時々気になることがあります。教室で基礎的なことを話しているわけですが、その内容や設定の実践を撮影時にどれくらい実行してみえるのかなと思うことがよくあります。各クラスのレベル(初級、中級など)によって違いがあるのは当然ですが、数年写真を学べば基礎的なことはよく理解されていると思います。しかし、実習の時そばで見ていると、えっ?と感じるような操作をして撮影される方がみえます。この被写体を撮影する場合、絞り優先モードが最適だなと思っていてもシャッタースピード優先で撮影していたり暗い場所でもISO 感度を低いままで撮影して手ブレ写真の増産だったりとか。失敗するのが嫌だからいつも設定モードをフルオートのお任せで撮影していたりの方などせっかく教室で写真の基礎を学んでいても実際の撮影に応用されていない方がみえるのです。日々カメラを持って気になるものがあれば撮っている私たちと違い、月に数回カメラを触るだけの方では差が出るのは当たり前ですが、お気に入りの被写体を素敵に撮影して残そうと思っていればやはりカメラ任せで撮るのではなく、基礎的なことを思い出してカメラの設定に応用していただきたいと思います。
いつも意識する応用編
□レンズの選択・・・焦点距離による写り方の違い
□絞りの数値の違い・・・被写界深度の差によるシャープさやボケの違い
□シャッタースピードの選択・・・動体ブレや手ブレを防ぐ、瞬間を止めて写す
□露出補正・・・仕上がりの明るさを変える、ハイキーやローキーの表現に繋げる
□ピント位置の選択・・・主役になるものを決める
□ISO 感度・・・シャッタースピードや絞り値の不足分を手助けする役目
□ホワイトバランス・・・仕上がりの色味を調節する
以上のことで写り方はほとんどカバーしています
また三脚を必要とする撮影で、持参しているけど使うのが面倒で手持ち撮影で済ましてしまうのも理屈はわかっていても応用に繋がっていない例ですね。いい作品に仕上げるにはそれなりの努力と根気が必要です。実行するか否かで仕上がりに大きな差が出てきます。面倒がらずに精進しましょう。
筆者のブログには、デジ一眼やコンデジで撮影したものを
いろいろ掲載しています。
PHOTO COLOR
http://tatumiiro.exblog.jp/