愛知県共済

インターネット公開文化講座

文化講座

インターネット公開文化講座

デジタル写真の楽しみ方

(社)日本写真家協会(JPS)会員・フォトス ハットリ 代表
服部 辰美

四季を感じて

夏、真っ盛りの今日この頃ですが皆さん元気に写真生活を送られているでしょうか?
今の季節真昼の炎天下での撮影は熱中症には気をつけてくださいね。朝、夕の時間帯に撮影をずらせてみるのもよいかもしれません。太陽の光がサイド光になり立体的な印象が強い写真が撮れる時間帯でもあります。壁面などの影に注意して観察すると面白いかもしれません。街中スナップは日暮前が面白いでしょう。

自然風景の写真はもとより日常的なスナップ撮影でも四季を意識するとよく訪れる場所の印象がいつも新鮮に見えてくるでしょう。私たちの国は春夏秋冬がはっきりしていて被写体の中にそれらをうまく取り入れることで季節感を感じさせることが可能です。それらが時間の流れを写しだし見るものに共感をいだかせます。水のある風景ひとつでもその中に季節感を取り入れると水温の違いなども感じとれます。その時期だけの花などの植物を点景にいれるのもいいでしょう。また光の高度を観察すれば四季の光の質を作画の味方にすることができます。今の時期であれば強い真上からの光線を利用して真夏の印象を強調すればより強烈な夏の写真を写すことができます。

日常の生活もよく観察すれば季節の変化の撮影が楽しめます。街中のショーウインドウのディスプレーなどでは少し早目の季節感を目にすることができますよね。バス停に生えている雑草でも四季を感じとれる風物詩になるかもしれません。このように少しだけ撮影の時に四季を意識すれば素材はたくさんあることがわかります。四季の流れを写真に織り込むことでその時出会った感激をよりいっそう強く残すことができるわけですね。俳句でも季語を意識的に使います。言葉と画像の違いはありますが、表現という目的では相通じるのだと思います。

どこかへ出かけて撮影する時にこの「季節感」をちょっと意識すれば今までと違った見方の写真が撮れるかもしれません。まずは真夏の季節感から意識してみましょう。

筆者のブログには、デジ一眼やコンデジで撮影したものを
いろいろ掲載しています。
PHOTO COLOR
http://tatumiiro.exblog.jp/

デジタル写真の楽しみ方
このページの一番上へ