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文化講座

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デジタル写真の楽しみ方

(社)日本写真家協会(JPS)会員・フォトス ハットリ 代表
服部 辰美

写真の種類

皆様、あけましておめでとうございます
今年もよろしくお願いします。


年の初めにまず写真を撮ることの意味を少し考えてみようと思います。プロの作家を目指しているわけではないと思いますから深く難しく考える必要はないかもしれません。でも見方を変えて考えると「何をどのように撮ったらいいのか」に繋がってきます。そこから自分が本当に撮りたいものは何かを見つけていくヒントが隠されているはずです。
写真の分類を大まかに分けてみると自分のしたい方向が見えてくるのではないでしょうか。
ご自分が撮りたいものを見つけるヒントになれば幸いです。

◇日常の写真
スマホ・携帯カメラ、コンデジ、一眼カメラなどで日常の生活の記録的な意味で撮影するもの、ランチの料理や旅行先での記念写真、赤ちゃんの成長記録などメモ的なものが主体になるもの。

◇飾るために撮る写真
写真を学びながらステップアップを目指して撮影のためにいろいろな所に出かけていきます。写真コンテストやグループ展に出展するための撮影も含まれます。アマチュアカメラマンの写真生活のメインになる所です。撮影技術の向上が主です。

◇自分の心の中を絵や文章、音楽の代わりにカメラで表現をしようとする写真
作家志向を目指す写真といえるでしょう。自分ひとりの個展を目指します。

◇仕事に結びつく写真
インターネット上での販売やホームページに使うためのイメージ写真、商品紹介写真、プロフィール写真など最終的に利益が絡んでくるところに使用するための写真。
対顧客的な写真ですから相手の希望優先的な技術が必要になってきます。風景写真でも「どこどこのある季節のきれいな写真」というふうに限定されてきます。カレンダーや企業イメージのポスターなどに多く見られます。風景写真を撮りたい人の作例として目標になることもありますが仕事で撮影するのですから商品として捉えたもので【作品】という意味合いとは微妙に違ってきます。高度な技術を身につけることが必要です。

大まかな分類で分けてみると上のようになります。実際の撮影の中では上記の混在したような形で撮影することが多くなり目指す方向があいまいになることが多いでしょう。ここで自分の中に【テーマ】を設けることで少しはっきりとした方向が見えてくるのではないでしょうか。好きな場所を決めて通ってみるのもいいでしょう。目標の被写体を絞ってみると撮影しやすくなるでしょう。水の世界、花のある風景、人のいる街角、光と影が見せる美しい風景、薄暮に限定して見えるマジックアワーの色合いの世界等などご自分が惹かれる世界を決めて撮ってみることで自分の世界観が見つけられるのではないでしょうか。日常の子供さんの記録的な写真でも少し【おしゃれに】という意識をするだけで撮り方が変わるでしょう。こんな時はカメラ雑誌よりファッション雑誌のほうが参考になります。良いカットを切り抜いておけば参考ポーズにもなります。それらの写真には背景処理の仕方などの大切なポイントが隠されています。
一枚の好きな写真をしっかりと分析してみるとそこにはいろいろなテクニックが使われていることに気がつきます。このように写真にはいろいろな【種類】がありその中にひとつひとつ【テーマ性】が含まれていることが分かってくるでしょう。
ただ何となく撮っている写真から種類を分析してご自分の撮りたい方向性を見つけていきそれに必要なテクニックを考えていくことが写真上手になる方法ではないでしょうか。
祭りの写真でもそこに行けば何か撮れるだろうと考えるのではなくこの祭りの【迫力】を撮ってやろうと考えるだけで祭りの見方が変わります。写真というものは【自主的な見方】がオリジナルな写真に繋がっていきます。今年は積極的にこのような方法に取り組んでいくことを強くお勧めいたします。

筆者のブログには、デジ一眼やコンデジで撮影したものを
いろいろ掲載しています。
PHOTO COLOR
http://tatumiiro.exblog.jp/

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