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デジタル写真の楽しみ方

(社)日本写真家協会(JPS)会員・フォトス ハットリ 代表
服部 辰美

光と影で遊んでみよう

皆さま、新年おめでとうございます。

写真は、デジタル、銀塩フィルムのいずれも光なくしては、写りませんね。
当たり前のことですが、目の前の事柄に気を取られて忘れがちな部分でもありますね。今の季節には、それを再確認するのにも適した時期でもあります。今回は、光を観察して影を活かした作品づくりをしてみましょう。

ファインダーを覗いてみてください。画面の中に影の部分が、多い場合に露出補正をしないで撮影するとオーバー気味の明るい写真に写ります。
逆に強い光が画面を多く占めるような場合は、アンダー気味の暗い写真になりやすいです。そうなんです、光と影を意識した写真を撮ることで露出補正の練習もしっかりと身につけることができるのですね。
デジタルの特性を活かした・・・失敗したらすぐ設定を変えて再撮影をして露出補正を覚えていきましょう。

この写真は、ドアの中の模様が、壁に映ったところを切り取ってみました。模様だけでも面白いかもしれません。
壁の反射が強かったので露出補正は、+1/3で撮影しています。


この写真は、白い彫塑像をそのまま撮影するとつまらないのでレンズに息を吹きかけて曇らせフワァッとした感じで撮ってみました。
寒い外気温だからできる技?かもしれません。
プラス側に露出補正をしています。


壁に映りこんだ影だけを形のバランスを考えて撮影してみました。
1種類だけで終わるのではなく何種類も角度やアングルを変えて撮影しておくと選択していいものを選ぶことができます。
フィルムだと撮影時点でしっかりきめておかなければいけない部分です、現像代がかさみます。


この写真は、逆光方向で撮影してみました。
強いコントラストのため窓枠や人物が、シルエットになっています。
影の分量をバランスよく配置することに気をつけましょう。
この場合、露出補正は、人物をシルエットにそして外の景色が見えるように -側に補正しています。


冬の海は、太陽の位置が低いためきれいに輝き光を意識した写真が撮れます。
一番困るのが、露出の問題ですね、+側に補正をして何種類か撮影した中からいいものを選択するのが一番です。
ホワイトバランスも変えてみると雰囲気の違った写真に仕上がります。


これから冷え込みも強くなり早朝には氷を見つけることもあるでしょう。
写りこむ反射角度に注意をして撮影すると氷の表面の面白さが出るでしょう。
形の面白いものを見つける楽しみがありますよね。

このように写す素材は、冬でもたくさんあります。「光と影」を意識して 物事を見ていく習慣が、傑作を生むことになっていくと思います。
また、影や光は 心象イメージを写真のなかに置き換えることもできます。
影や光が自分のこころの代弁をしてくれるのです。日常の風景のなかに自分の気持ちを写してみませんか?

     

上の2枚は、道に描かれたものを撮影してみました。光と影を意識しながらの構図です。

筆者のブログには、デジ一眼やコンデジで撮影したものを
いろいろ掲載しています。
PHOTO COLOR
http://tatumiiro.exblog.jp/

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