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デジタル写真の楽しみ方

(社)日本写真家協会(JPS)会員・フォトス ハットリ 代表
服部 辰美

寄り道

梅雨明けと同時に夏本番の季節がやってきました。去年までと少し違う今年の夏は新型コロナの影響が強く残っているからでしょうか。地球温暖化の影響を受けた異常気象による災害なども増えてきている気がします。旅行に出かけることの多いこの季節しっかりと自己防衛に心がけたいものです。

旅先での楽しみは人それぞれ興味の対象によって異なってきますが、目的地での寄り道は心が浮き浮きしてとても楽しい遊びだと言えるでしょう。見知らぬ土地で見かけた気になる路地、ちょっとそこに入り込むだけで新しい発見が待っているかも知れない期待感、森の中の一本道を見つけて入り込みその先にある風景を想像しながら歩いて行くちょっとした冒険心など寄り道の楽しさは、学校帰りに友達と道草しながら毎日新しい発見をしていた子供の頃の気持ちと少しも変わらない自分を見つける行為かもしれませんね。

写真を自分流に撮ろうとすることはこの寄り道(道草)行為がとても大切なことだといつも思っています。よく撮影実習で街中スナップを企画しますが、細い路地が沢山あり普段と違った発見ができる場所に人気があります。何度も訪れてその辺りもよく知っているはずなのにその日の気分や天候などで見え方や感じ方が変わり新しいワンショットが撮れることもよくあります。これは偶然の出会いによる新しい発見を得る喜びかも知れません。写真を撮るときその場所の被写体にどうして惹かれたのかを常に問いかけるようにしながら撮影することで自分を見つけ出すことに繋がっていくことになるでしょう。そしてカメラでファインダーを覗いているときは子供の頃の純粋な気持ちに立ち帰って被写体を見ていることに気がつくのではないでしょうか。私はいつもそんな気持ちを持ち続けたいから写真を続けているのかも知れません。目の前のことからの発見、そして自分を見つける(確認する)ことのためにカメラという道具を使う。
写真ってとても素敵なことだと思います。皆さんも沢山寄り道をして思い出をカメラにいっぱい詰め込んでください。

今月の一枚

7月の終わりに訪れた渓流です、岐阜県にある円原川の上流は伏流水が湧き出てとても綺麗な水系になっています。(ぎふ・水と緑の環境百選)にも選ばれています。水と苔が綺麗で夏の早朝気象条件によっては川霧が発生して光芒が木々の間から差し込むことでカメラマンに人気のある場所です。この日は、あいにく上流部の土砂崩れで現地までは行けなかったのですが、途中で見つけた紫陽花が渓谷を彩っていました。晴天下での撮影だったのでコントラストのバランスに注意しながらシャッターを切りました。24-105mmのズームレンズ


筆者のブログには、デジ一眼やコンデジで撮影したものを
いろいろ掲載しています。
PHOTO COLOR
http://tatumiiro.exblog.jp/

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