文化講座
自分の「好き」を形にしていく
いつも何をどう撮っていくのか悩んでいる方はたくさんみえるはずです。写真的に美しく技術レベルの高いものを望んで素材選びに終始している方も多いでしょう。視点の方向性を狭めればより難しい撮影になってきます。楽しみで始めた写真が苦労を求める写真になっていませんか?そんな時は原点に戻ってみるといいでしょう。楽しみのための写真が一番だと思います。
目の前に見えているものを構図的に上手くまとめようと考えることも大切ですが、まずしなければいけないことは何に感動しているのかを探ることだと思います。
光がきれいだと感じている、影の形が面白い、自分の好きな色がそこにある、など具体的なものを見つけ出していきます。それからどこまでファインダーに入れて切り取ればいいのかを考えていきます。あまり欲張らずにシンプルに切り取るほうが表現としては分かりやすくなります。その時初めてレンズの焦点距離(画角)が何ミリが良いかを考えます。そして被写体へのカメラアングルや一番良いカメラ位置や角度を見つけていきます。そしてもう一度、最初に感じたイメージの明るさで写る適正露出を考えます。カメラが計る明るさと違う場合があるかも知れません。その時は露出補正で調整していきます。少し意識して被写界深度のことも絞り値の設定で考えるとより自分のイメージに近づいた仕上がりになるでしょう。
「今回の写真は、神社周辺の気になる"赤"を集めてみました
説明的になる部分をどこまで省くかがポイントです」
撮影したらモニターを見ながら自分の「好き」がその一枚に込められて写っているかを確認しましょう。それがOKであれば完成です。この繰り返しを続けていけば技術的なことも自然に上達していくでしょう。
大切なことは技術的に完成された写真を目指すことよりも何を伝えたいかが写っている写真を考えることがまず先決だということですね。そう、写真は他人に何を伝えればいいのかを考えてそれを光を利用して表現していくことだと思います。
筆者のブログには、デジ一眼やコンデジで撮影したものを
いろいろ掲載しています。
PHOTO COLOR
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