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デジタル写真の楽しみ方

(社)日本写真家協会(JPS)会員・フォトス ハットリ 代表
服部 辰美

写真を見直す

三寒四温を感じながら少しずつ春めく様子が分かる季節ですね。今月の後半には桜便りがあちこちから伝わってきます。お出かけしたい気分も高まってきます。コロナ対策を怠りなくしながら春を満喫したいですね。

花の季節も梅、桜、チューリップ等など撮影したいものが次から次へと咲き始めます。撮ることに忙しくデーターの整理が後回しになりやすい時期ですが、時々立ち止まって写真を見直すことが自分の撮影力のアップに繋がります。
その時、何を基準に見直せば良いかを考えてみましょう。

左の図の5つの要素で自分の写真を見直します。

  1. 素材(被写体)の発見力
  2. 色彩力・色のバランス構成
  3. 光の見方
  4. 絵作り・構図の良し悪し
  5. 空気感

5種類の要素の最高点を各々100点として自分の写真に点数をつけていきます。ピントの甘さ、ブレなど撮影時のミスがあればその写真は外します。このようにして数十枚の写真に点数をつけていき5種類の各点を上の円のようにつなげていきます。出来上がった円グラフを見直せばそのグラフの偏り具合からご自分の弱点が見えてくるでしょう。
撮影してきたばかりの写真より以前同じ時期に撮影した少し古い写真のほうが、冷静に点数判断ができるでしょう。上の図以外にも自分が被写体にどういう距離感で撮影しているか、どんなカメラアングルで撮っているのかなど自分の癖も注意して見ておくと今後の撮影時にそれ以外の幅を広げて撮影していけることに繋がります。

撮影時に5つの要素を意識することで他人とは違った場所を発見する面白さや身近なものをじっくりと観察することの楽しさを感じられるようになるでしょう。グループでワイワイお喋りしながら撮影するのも楽しいですが、作品づくりを目指すのであれば写真は孤独な作業で進めていくものだと認識することも大切です。それが新しい発見に繋がります。
記録から作品に昇華していくためのポイントですね。

今月の一枚

三重県の松阪市の郊外の笠松河津桜ロードの桜並木です。まだ若木が多い感じですが、数年後にはとても見応えのある場所になると思います。毎年3月下旬には満開を迎えソメイヨシノよりも少し早く桜見物ができる場所としてSNSなどでもよく写真がアップされています。


筆者のブログには、デジ一眼やコンデジで撮影したものを
いろいろ掲載しています。
PHOTO COLOR
http://tatumiiro.exblog.jp/

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