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デジタル写真の楽しみ方

(社)日本写真家協会(JPS)会員・フォトス ハットリ 代表
服部 辰美

絞りの役わり

絞りが光の量をコントロールする役わりを担っていることを前回やりましたね。 でも絞りの数値がレンズにはたくさん付いていますね。どの数値で撮影すればいいのか迷ってしまうかもしれません。

まず、はじめにご自分のレンズを確認してみましょう。
開放F値って?
レンズの正面のふちやレンズボディーに 1:3.5~5.6 などという数値が表記されています。これがそのレンズの開放F値です。
開放F値・・・そのレンズの絞りを一番大きく開けて撮影する状態です
この数値は、メーカーやレンズの種類によってことなってきます。
またこの数値が小さくなるほど明るいレンズと呼ばれ値段もいっきに高価なものになります。3.5~5.6などという2種類の数値がズームレンズには表記されたものが多いですね。これは、レンズの焦点距離がワイド(広角側)から望遠側に変化したときにそれに伴って開放F値も変化することを表しています。

例えば、18−55mm(F1:3.5 ~5.6)のレンズを使用するとしましょう。18mm側で撮影するときには開放F値が3.5まで使えたものが、55mm側で使用するときは開放F値が5.6までしか開かないようになるレンズといえます。
これは、普段あまり気にすることなく使っていますが、絞り優先モードやマニュアル設定で撮影するときなどにワイド側ではブレていない写真が撮れたのに望遠側にズームして撮影したらカメラブレをおこしていることがあります。
絞りの数値が大きくなってシャッタースピードがその分遅くなっているためにおこる現象です。絞り優先モードに切り替えて絞り値(F値)を変えてみるとシャッタースピードもそれにともない変化していくことが確認できます。

←の写真のような場合は、画面全体にピントがあったほうが見やすい写真になるでしょう。F11ぐらいにして撮影するといいでしょう

また、最近のレンズはブレ防止機構が組み込まれたものも出てきました。これは少し遅めのシャッタースピードで撮影してもブレた分をレンズやカメラボディーが修正してくれる便利な機構です。この機構が付いていないレンズを使ってぶれないシャッタースピードの目安は、おおよそ焦点距離分の1を基準にすればいいでしょう。20mmのレンズなら1/20, 100mmのレンズなら1/100という具合です。
それより遅いシャッタースピードで撮影するとブレやすくなってくると考えてください。あくまで目安ですから練習しだいではもっと遅いスピードで切ってもぶれないようにはなるでしょう。

絞りの話に戻りましょう。

絞りの数値がたくさんあるのはどうしてでしょうか?
これは、絞りの数値を変えて同じものを撮影すると理解できるでしょう。
F3.5で撮影した画像とF11で撮影したものを比べてみると画面全体にピントの合った写真はF11ぐらいで撮影したほうだとわかります。
このように絞りの数値を変えていくことによってピントを合わせたところ以外が、ボケていたりシャープに写ったりと変化させる役わりをもっています。
撮影の面白さを味わうことのひとつですね。写す被写体によって絞りの数値を決めていくわけです。こんな写真にしたいということを決める手段のひとつです。撮影するときに絞り開放値と中間値、そして最小絞り値と3種類ぐらい撮影しておくと自分のイメージに近いものを選択しやすくなります。

プログラムモードや絞り優先モードで試してみてください。

 

筆者のブログには、デジ一眼やコンデジで撮影したものを
いろいろ掲載しています。
PHOTO COLOR
http://tatumiiro.exblog.jp/

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