文化講座
絵画と写真
やっと秋らしい感じになってきました。紅葉も楽しみですね。去年と同じように秋が短く感じられる気がするのは私だけでしょうか。山はもう冬支度に入っています。世間を騒がす熊たちも冬眠のねぐらを探していると思います。少し山深い林道を歩きたいなと考えています。

        構図を考える上で絵画の描き方を参考にすると良いことを以前書かせていただきました。『黄金比』という構図上大切なことをお話ししています。バランスよく構図を作り上げていくには大切な要素です。油絵、日本画、版画、墨絵、水墨画など多種多様な表現がある世界から学ぶべきことはたくさんあります。また時代背景からの流れで見ていくと過去から現在までいろいろな美術表現がわかります。
        油絵だけでも大まかに(イタリア)ゴシック美術→ルネサンス美術→バロック美術→(フランス)ロココ美術→新古典主義→ロマン主義→写実主義→印象派→新印象主義→象徴主義→(アメリカ)世紀美術・・・そしてさまざまな現代へと絵画の変換が楽しめます。そこには写真表現で自分はどう捉えたいのかもたくさん学ぶことができるはずです。まずは自分がどの時代の絵画が好きなのかを知ることで写真での被写体の捉え方が見えてくると思います。平面的なシンプルな構図が好きであれば日本画、版画なども大いに参考になるでしょう。
      

        絵画の素描用に使われた(カメラ・オブスクラ)から始まりフィルムカメラで写真世界を確立して現在のデジタルカメラに至った写真は絵画とは違った要素もたくさん持ち合わせています。ただ普段の趣味写真として表現方法を考えるときにはやはり絵画を念頭においてスタートするのが良いと思います。自分の好きな表現方法でカメラを通して考えていくのが長続きするコツですね。
        カメラの後ろでただシャッターを押すのではなく自分の描きたい世界を写すためにカメラという道具を使っていくような気持ちでいきたいですね。
      

秋の夜長に是非一度西洋美術史を紐解いてご自分の参考になる絵画の一枚を見つけて下さいね。
今月の一枚
          
          愛知県内の紅葉の名所といえばここ!
          香嵐渓(豊田市)の秋景色です。
          赤い欄干の待月橋と周囲のもみじが秋らしさを感じさせてくれます。
          正面の大銀杏が葉を落とす頃に周囲のもみじが真っ赤に色付きます。
          ここはライトアップされた夜景も人気があります。11月中旬から下旬
        
 筆者のブログには、デジ一眼やコンデジで撮影したものを
        いろいろ掲載しています。 
        PHOTO COLOR
        http://tatumiiro.exblog.jp/
      

