文化講座
お父さんは本当にすごい
(お父さんは本当にすごい)
- 兄ちゃん。今日は日曜日で病院は休みではないの?
- そうだよ。日曜日は休診だよ。
- 見て。父ちゃんは患者さんを診断しているのではないの?
- 誤解している。あのお客さんは診察を受けに来たのではない。
あの方(彼)はもともと患者さんだったのだが、のちに父ちゃんが文学が好きなのを知って、一緒に文学活動をやり出した。
- 父ちゃんは本当にすごい。医学もやるし、また文学もやる。
- 行こう。今日、父ちゃんたちが何をやるか見に行こう。
- とQちゃんはこっそりと部屋に忍び込み、ソファーの下で聞く。
- (お客さんに言った)書いたのは何ですか。
- 私が書いたのは一首のです。韻を踏むのが規格に合っているのか、法則に合っているのか分かりません。
- あー。これは一首の正真正銘の七言絶句です。
- お恥ずかしい次第です。
- (詩を読んで):日進ホームに身を寄せて、日常生活、飲食とても行き届いている
サービス、介護が好いばかりでなく、福(子孫繁栄)禄(高い地位)寿(長生き)喜(結婚)は目の前にある。
- 本当にお恥ずかしい。
- とんでもない。大変生き生きと書かれています。
- 先生、ほめ過ぎです。
- 日進ホームの人も見たらきっと嬉しいでしょう。
- 先生の励まし、ありがとうございます。
単語注解
- たいしたもんだ。偉いもんだ
- 休診する
- 誤解する。思い違いをする
- 診察する。診察を受ける
- 声をひそめて。そっと。気付かれない様に。こっそり
- そっと忍び込む。こっそり入る
- ~にしゃがむ
- (量詞)詩や歌を数える。首
- 韻を踏む
- 民間で流行っている話し言葉による韻文の一種で、文句の長さは一様ではないが、非常に語呂がいいのが特徴
- 正真正銘の。本物の
- 規格に合う。合格する
- 法則
- :一句が7文字からなる詩。七言古詩、七言律詩、七言絶句の総称
- 絶句。全体で4句からなり、平仄(ひょうそく)を合わせた詩の形式
- 笑われる(謙譲語に用いられることが多い)。笑う
文型語法
- = 本当に~。誠に~。
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「彼達は本当に人をいじめ過ぎる。」 - *
「本当に(見て)腹を立たせる。」
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- = ~でもあり、また~でもある。
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「彼は歌を歌うのも好きだし、またダンスも好きです。」 - *
「彼は教師でもあり、また医者でもある。」
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- = ~であるかどうか分からない。
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「彼の病気は、少し良くなったかどうか分からない。」 - *
「彼が来るかどうか分からない。」
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- = ~だけでなく、その上~。
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「彼は中国語を話すことが出来るばかりでなく、その上また英語も話せる。」 - *
「雨が(降るのが)ひどくなったばかりでなく、風も強く吹く。」
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