文化講座
夏のボーナスの活用法
夏の時期はボーナスを楽しみにしている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
ボーナスは一時的に大きな金額が入ってくるので、普段はできない買い物や旅行などに楽しく使う方も多いのでは?決まった使い道がない方は、なんとなく普通預金に置いたままにしているのではないでしょうか。今の超低金利時代では普通預金の金利は低いので、少しでも効率のよい活用方法を検討してみましょう。
普通預金より少しでも高い金利のものを考えるなら
●金融機関のボーナスキャンペーン
ボーナスの時期にはネット銀行などの金融機関では、一定額以上預入すると、通常の普通預金金利より高い金利で預入できる定期預金のボーナスキャンペーンを実施しているところがあります。要件に該当すれば、通常の定期預金よりも○十倍の金利となっているものもあるのでチェックしてみてください。
この機会に投資を始めてみるなら
●NISA(少額投資非課税制度)
NISAは、金融機関でNISA口座を作り、その中で、毎年一定額まで購入した株式や投資信託などの金融商品の配当金、譲渡益等の収益が非課税になる制度です。非課税枠は1年毎に設定され、年間最大120万円まで投資できるので、ボーナスのようなまとまった金額の活用もできます。非課税期間は5年で、非課税期間終了後は保有金融商品を翌年の非課税投資枠に移す(ロールオーバー)ことができます。
NISAは他に定期的に積み立てる「つみたてNISA」や19歳までが対象で18歳まで引き出せない「ジュニアNISA」があります。
NISA | つみたてNISA | ジュニアNISA | |
---|---|---|---|
対象年齢 | 20歳以上 | 0歳~19歳 | |
年間投資上限 | 120万円 | 40万円 | 80万円 |
最大期間 | 5年 | 20年 | 5年 |
非課税枠 | 600万円 (年間120万円×5年) |
800万円 (年間40万円×20年) |
400万円 (年間80万円×5年) |
投資対象商品 | 上場株式、ETF、株式投資信託 等 | 一定の要件の株式投資信託等 | 上場株式、ETF、株式投資信託等 |
払い出し制限 | 制限なし | 18歳まで非課税の 引出し不可 |
ローンの返済がある方は
●ローンの繰上げ返済
住宅ローンやオートローンなど借入れのある方は、繰上げ返済にボーナスを活用するという方法もあります。特に使い道がないボーナスであれば、今の低金利の中で預けるよりも、ローンの返済に充てる方が払い込んだ分の利息分が軽減されるので有利になることも多いです。どのくらいの金利が軽減できるかは、金融機関で試算してもらい検討してみてください。ただ、有利だからといって、ボーナスやその他貯蓄など日々の生活費や使い道のない貯蓄以外のほとんどを繰上げ返済に充てるのではなく、何かあった場合にすぐ使える予備費は残しておきましょう。
その他、ライフプランを考えながら、貯蓄だけでなく、勉強などの自己投資や、老後資金の準備、新しい家電や家のプチリフォーム、子供の塾の夏期講座費用など、それぞれのご家庭にあった使い道を考えて有意義に活用しましょう。
山田 志保実
ファイナンシャルプランナー(CFP®)
株式会社家計の総合相談センター