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家計の総合相談センターの相談員のコラム

株式会社 家計の総合相談センター
ファイナンシャルプランナー
石川 友紀・森 朱美・佐野 圭子・宮田 かよ子
尾上 堅視・堀之内 千津

育児・介護休業制度の改正で仕事との両立がしやすくなりますーその②

新しい年を迎え、今年も頑張っていこう!と、フレッシュな気持ちで日々を送っていらっしゃると思いますが、いかがでしょうか。
中には、仕事と育児、仕事と介護の両立で悩んでいる方もいらっしゃるかもしれません。
厚生労働省は、妊娠・出産・育児休業・介護休業をしながら働いていこうとする就業環境の整備を進めております。以前に掲載されたコラムで簡単な制度改正をお伝えしておりますが、今回は内容をもう少し詳しく見てみましょう。
今月から育児・介護休業法が緩和されています。妊娠・出産、育児・介護休業を理由とする不利益な取扱いの禁止は以前からありましたが、嫌がらせ等(マタハラ・パタハラなど)を防止する措置を新たに事業主へ義務付けしました。
その他にも有期契約労働者の育児休業の取得要件も緩和されています。現行と改正後の取得要件を確認してみましょう。

≪改正前の要件≫
① 申出時点で過去1年以上継続して雇用されていること
② 子が1歳になった後も雇用継続の見込があること
③ 子が2歳になるまでの間に更新されないことが明らかである者を除く

≪改正後の要件≫
① 申出時点で過去1年以上継続して雇用されていること
② 子が1歳6か月になるまでの間に更新されないことが明らかである者を除く

改正前は、子が1歳になった後も雇用継続の見込が必要でしたが、その要件がなくなりました。さらに、雇用契約の継続の可能性について2年から1年6か月に短縮されました。
また、育児休業等の対象となる子の範囲も法律上の親子関係がある実子・養子に加えて特別養子縁組の看護期間中の子、養子縁組里親に委託されている子も新たに対象になりました。
次に、看護休暇も改正されています。小学校就学前の子の傷病による看護休暇を改正前は1日単位で1年に5日(2人以上の場合は10日)まで取得が可能でしたが、半日単位で取得できるようになります。看護休暇は、けがや病気をした子の看護だけでなく、予防接種や健康診断を受けさせるために取得することもできるため、半日単位で取得できるメリットは大きいと思います。

介護について緩和された部分は、介護休暇についても育児の看護休暇と同様に1年に5日(対象家族が2人の場合10日)まで、1日単位だった取得が半日単位に改正されました。介護休業についても、家族1人につき通算93日まで1回に限り取得だった部分が3回を上限として分割して取得できるようになりました。介護休業は、要介護状態の対象家族を介護するための休業です。要介護状態とは、負傷、病気、身体上もしくは精神上の障害により2週間以上にわたり常時介護を必要とする状態です。
介護のための所定労働時間の短縮措置等※についても、以前は介護休業と通算して93日の範囲内でしたが、介護休業とは別に利用開始から3年の間で2回以上の利用ができるように改正されました。さらに、介護の必要がなくなるまで所定外労働の制限(残業の免除)が新設されています。
※介護のための所定労働時間の短縮措置等とは
① 所定労働時間の短縮措置
② フレックスタイム制度
③ 始業・終業時刻の繰上げ・繰下げ
④ 労働者が利用する介護サービス費用の助成その他これに準じる制度
上記のいずれかの措置を選択して講じなければならないとされています。
介護休業の取得要件も緩和されていますので確認してみましょう。

≪改正前の要件≫
① 入社から引続き1年以上の雇用期間があること
② 休業終了後1年を経過する日まで雇用関係が続く見込があること

≪改正後の要件≫
① 入社から引続き1年以上の雇用期間があること
② 休業終了後6か月を経過する日まで雇用関係が続く見込があること

労働契約の必要な期間が6か月短くなり、介護休業を取得しやすくなりました。
要介護状態にある対象家族の範囲も配偶者(事実婚を含む)・父母・子・配偶者の父母・祖父母・兄弟姉妹・孫となっております。今年からは祖父母・兄弟姉妹・孫の同居・扶養の要件は不要となりました。

就業しながら育児や介護をしている方が、上手く制度を活用しながら家庭と仕事の両立をしていけたら幸いだと思います。

井上 圭子
ファイナンシャルプランナー(CFP®
株式会社家計の総合相談センター

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