文化講座
さまざまなリスクに"3つ"のステップで考える
ライフプラン、これからの人生を考えると、いくつかの不安が見つかると思います。その不安を解消する必要が出てくるかもしれません。その時には図のような三角形で考えることが大事です。
例えば、「老後の生活が不安」という場合を考えてみましょう。
まずみなさん、一番下の土台、公的な保障の部分では、公的年金制度に加入されています。会社員の方は厚生年金にも加入されています。ねんきん定期便やねんきんネットで調べることができます。
二段目の企業の制度では、退職金制度などがあります。退職金制度と一言で表しても、実は、確定給付企業年金(DB)、確定拠出年金(DC)、退職一時金などあり、また組み合わせされている場合もあります。転職履歴がある方は以前の制度も調べておきましょう。
完全に理解する必要はありません。今覚えても、国の制度も会社の制度も変わっていくので、またその時にざっくりと理解していく。そういった方針で大丈夫です。
そして、老後の年金、そして退職金など、ある程度で理解したうえで、一番上の自分で準備する年金づくりに、NISAやiDeCo(個人型確定拠出年金)などを使って備えていく。そう考えていくのが賢い方法です。
他にも、人生の主な不安項目について、公的な保障、企業の制度、そして自分で備える場合を簡単に、まとめてみました。
不安項目 | 公的な保障 | 企業の制度 | 自分の準備 | |
---|---|---|---|---|
1 | 老後生活 | 老齢年金 老齢厚生年金 |
企業年金 退職一時金 |
iDeCo 個人年金 NISA |
2 | 障害時 | 障害年金 | 上乗せ制度 (傷病手当金など) |
所得補償保険など |
3 | 死亡リスク | 遺族年金 | 団体保険 | 死亡保険 共済など |
4 | 病気やケガ | 健康保険 | 上乗せ制度 (健康保険の付加給付など) |
医療保険・共済 がん保険 |
5 | 介護リスク | 公的介護保険 | 介護休暇・介護休業 | 民間介護保険 |
お得な制度だからではなく、まずはご自身の三角形を作る、再確認してみましょう。
尾上 堅視
ファイナンシャルプランナー(CFP®)
株式会社家計の総合相談センター