文化講座
大切なのは家計の全体像をつかむこと ≪その1≫
第1回、第2回と家計簿についてお話ししました。
支出を「必要なもの」「なくてもよかったもの」「どちらともいえないもの」に分類することで、ムダな支出を見直し、「我が家(私)の場合の標準的な支出」を把握できたら、もう少し長期的なライフプランや大きなイベントについて考えてみましょう。
ライフプランとは将来の予定に向けた資金計画を立てること。将来の予定には住宅購入などの大きなイベントからお子様の進学、車の買換え、家族旅行などの日常的なイベントまで様々あります。それらを実現するにはいくら必要なのか、その資金をどのように準備するのかを考えます。
長期的な家計の流れを把握するのに役立つのがライフイベント表やキャッシュフロー表です。
ライフイベント表とは、個人や家族の将来の予定や希望する計画(イベント)を、時系列で一覧表にまとめたもので、ライフプランを作成する際には欠かせないものです。
ライフイベント表を作成することにより、「いつ」「だれに」「どのような」イベントがあるのかが一目でわかるため、「いつまでに」「いくら」準備する必要があるかが明確になります。
●ライフイベント表 ~作成手順~
- 1. 年次
- 2. 家族全員の年齢
年齢とイベント、子どもの進学予定や退職する年次を間違えると計算が狂ってきてしまいますので、12月31日や4月1日時点での年齢を記入するなど基準日を決めるとよいでしょう。 - 3. イベント(本人ごと、家族ごと)
- 4. イベントの予算
各イベントに必要な費用を書き込むことで、目標金額が分かりやすくなります。
将来の夢を漠然と思い描くだけでなく、具体的な数値目標として把握することが大切です。
家族で、お互いの希望や夢を話し合いながら考えてみると、楽しくなりそうですね。
森 朱美
ファイナンシャルプランナー(CFP®)
株式会社家計の総合相談センター