文化講座
一年の計は元旦にあり~ライフプランを立てましょう~
新しい年が始まりました。皆さんそれぞれに「今年こそは○○」と決意を新たにしているのではないでしょうか。家計に関しては、去年は三日坊主だった家計簿を今年こそは!とつけ始める方もいらっしゃると思います。
新年はライフプランを立てたり、見直したりするのにもとてもよい時期です。
日々のお金の出入りを記録する家計簿をつける前に、まずは、人生全体のライフプランを立てて、それを実現するために日々家計簿をつけるという意識を持てばより継続できるかもしれませんね。
ライフプランとは自分や家族がどういう人生を生きたいのかということです。例えば、5年後に海外旅行に行きたいとか、10年後にマイホームがほしいとか、将来子供は3人ほしい等々。希望の人生を送るためには経済的な裏付けがないと、夢のままで終わってしまうこともあるかもしれません。実現していくためにはファイナンシャルプランもしっかり立てる必要があります。そこで、ライフプランを立てる際には、キャッシュフロー表も作ってみてはいかがでしょうか?
キャッシュフロー表とは、ライフプランをもとに家計の現在と未来の収支状況や貯蓄残高を予測する表です。あなたの未来の家計をシミュレーションできるので、ライフプランを実現できるかどうか、ある程度のイメージをつかむことができます。
◆キャッシュフロー表の例
~キャッシュフロー表を作ってみよう!~ | |
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① | ライフイベントを考える:家族の予定や希望のライフイベントを記入。 |
② | 現状の把握:預貯金など資産を棚卸し、収入や支出がどんな項目にいくらくらいあるか確認しましょう。 |
③ | 未来予想:翌年以降のライフイベントを考慮して毎年の収入や支出を記入。給与の昇給なども考慮する。 |
④ | 貯蓄残高推移を見る:1年ごとの年間収支を出し、毎年の貯蓄残高をシミュレーションしましょう。 前年の貯蓄残高±当年の年間収支=当年の貯蓄残高を出し、将来にわたる貯蓄残高の推移を見てみましょう。 |
~作成後のチェックポイント~
□ 年間収支が継続的にマイナスになっていないか?
□ 貯蓄残高が将来不足しないか?
住宅購入など大きな支出が見込まれる年は年間収支がマイナスになることもありますが、年間収支が毎年継続的にマイナスになっていたり、将来貯蓄残高が不足しそうな場合は、ライフイベントや支出の見直し、収入アップなど対策を検討してみましょう。対策後のキャッシュフロー表も作成してみて、問題がないかチェックしてみてください。
今後も経済や社会・家族の状況は常に変化していきますので、ライフプランを軌道修正しつつ見直していきましょう。
家計簿やキャッシュフロー表をうまく使って、マネーマネジメントをしっかりやっていけば、家族で語り合った夢が一歩ずつ近づいてくるのではないでしょうか。
山田 志保実
ファイナンシャルプランナー(CFP®)
株式会社家計の総合相談センター