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家計の総合相談センターの相談員のコラム

株式会社 家計の総合相談センター
ファイナンシャルプランナー
石川 友紀・森 朱美・佐野 圭子・宮田 かよ子
尾上 堅視・堀之内 千津

確定拠出年金の運用状況の確認

 確定拠出年金の加入者は、2020年3月時点で、企業型で700万人超、個人型(iDeCo)で150万人を超えています。多くの方が自分で自分の老後資金を運用して準備するということを実践されていますね。ただ、運用といっても、現状では最初に運用商品を選んでから特に何もしていないという方も多いようです。確定拠出年金の運用は「長期でコツコツ積み立てて安定的に増やす」ことが目標なので、日々の運用状況を細かくチェックする必要はありませんが、半年~1年に一度程度はご自身の資産の状況がどうなっているのか確認してみましょう。ご自身の資産の状況は、WEBサイトや郵送されてくる(企業によっては会社から手渡し)お知らせで確認することができます。特に5月には3月末時点の運用状況が記載された「お知らせ」が届くという方も多いでしょう。これまでしっかりと見ていなかったという方もこの機会にしっかりと確認してみましょう。

●お知らせの作成は「記録関連運営管理機関」
 確定拠出年金の運用状況のお知らせは「記録関連運営管理機関」が作成し、通知しています。「記録関連運営管理機関」とは、記録管理業務を専門に行う会社で、加入者の口座の開設や、残高や加入期間などの記録や管理、どの商品で運用するかなどの運用指図のとりまとめなどを行っています。金融機関が共同で設立した会社で主に「日本レコード・キーピング・ネットワーク株式会社(略してNRK)」「日本インベスター・ソリューション・アンド・テクノロジー株式会社(略してJIS&T)」の2社があります。多くの場合は、この2社のどちらかの名前の付いた封筒でお知らせが届いているでしょう。(一部異なる場合があります)

●お知らせが届いたら
 お知らせが届いたら、まず1枚目を確認します。以下のような内容を確認してみましょう。

  • ①加入者(口座)番号
     個人毎の確定拠出年金の口座を識別する番号です。WEBサイトやコールセンターを利用する際の暗証番号やパスワードを再発行する際にも必要となります。
  • ②計算基準日
     このお知らせに記載されている金額が計算された日です。例えば「2020年3月31日」とあれば2020年3月31日時点での残高や評価損益が記載されています。つまり、お知らせが届いた日の状況ではなく、2~3か月前の状況が記載されているということになります。「今日の状況を知りたい」という場合は、WEBサイトで確認しましょう。
  • ③残高や評価損益
     JIS&Tから送られてくるお取引状況のお知らせの場合、「年金資産評価額―運用金額―評価損益」という計算式が記載されています。「年金資産評価額」が計算基準日時点でのあなたの確定拠出年金口座の残高です。「運用金額」がそれまでに積み立ててきた元本で、「評価損益」はいくら増えているか減っているかを表します。
    NRKから送られてくる残高のお知らせでは、「(A)資産評価額」の金額が計算基準日時点での残高です。その下にある「(B)拠出金累計」はそれまでに積み立ててきた元本です。「(D)評価損益」がその時点でいくら増えているか減っているかを表します。((C)給付金累計・移管金送金額)の金額があればそれも差し引いた後の金額)

このように、1枚目では、計算基準日時点での残高やいくら増えているか減っているかがわかります。その他、2枚目以降で個別の商品毎の運用状況や、残高における資産や商品別の割合、毎月の掛金でどのような商品にどんな割合で積み立てているかなども確認できます。言葉の意味が難しくてよくわからない、という場合はコールセンターも積極的に活用して確認してみるとよいでしょう。

ところで、2020年3月は、新型コロナウイルスの感染拡大の影響を受け、世界的に株価は下落傾向でした。そのため確定拠出年金の運用状況も、評価損益がマイナスになってしまっているという方も多いことでしょう。マイナスの結果をみると、「もう投資信託での運用はやめた方がいいのではないか」「投資信託は売却して元本確保の商品へ預替しよう」と考える方も多いかもしれません。でも、少し落ちついて考えてみましょう。確定拠出年金は60歳までは現金で引き出すことはできません。長期での運用が前提です。現在の状況だけで判断するのではなく、長期的に考えてみましょう。また、投資信託の時価である基準価額が下がっているということは、そのまま投資信託への積み立てを継続すると、低い単価で多くの口数を買うということにもつながります。いずれにしろ、短期での変動に一喜一憂するのではなく、長期的な視点を持つことが重要です。

石川 友紀
ファイナンシャルプランナー(CFP®)
株式会社家計の総合相談センター

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