文化講座
消費税率アップの家計への影響は?
いよいよ平成26年4月から消費税率がアップします。
私たちの家計にはどれくらい影響があるでしょうか?
消費税は私たちが毎日買い物をするたびに子供からお年寄りまで負担している大変身近な税金です。
消費税は、生産や流通のそれぞれの段階で、商品や製品などが販売されるときに、その販売価格に上乗せされてかかってきています。消費者が事業者に支払ったものは、それを預った事業者が納税していますが、税を負担するのは最終的に消費者となっています。
税率は2段階で引き上げられる予定となっていて、平成26年4月には8%、平成27年10月には更に10%となる予定となっています。(経済状況などをみて引き上げるかどうか検討されます。)
消費税は使い道が決められていて、国の消費税収入は年金・医療・介護の社会保障給付や少子化に対処する施策への経費に充てるものとされています。
家計を預かる身にとっては、同じ商品を買うのに、出ていくお金は増えるので、頭の痛いところですが、少子高齢社会で年金や医療・介護などの社会保障費の増加に対応するためには、致し方ないところでしょうか。
それでは、どのくらい家計に影響があるのか見てみましょう。
総務庁家計調査(二人以上勤労者世帯)を基に試算してみたところ、消費増税による負担増は年収300~350万円世帯で年間約7万円、年収500~550万円世帯で約8万円、年収800~850万円世帯で約11万円程度となりました。
消費税率アップによる負担増
他の社会保険を見てみると、介護保険料率も3月分(4月納付分)より現行の1.55%から1.72%へ引き上げとなるなど、今後社会保険料についても負担増となっていきます。
そのため、たとえ収入が上がっても、税金や社会保険料の負担が増えることで、家計の手取り額が少なくなっていくことも予想されます。
ムダな支出を減らすなど、家計を見直して、更なる消費税アップに備えましょう。
山田 志保実
ファイナンシャルプランナー(CFP®)
株式会社家計の総合相談センター