文化講座
固定費の支出を見直す<自動車関連費の見直し編>
前回まで住宅ローン返済中の見直しポイントについてお話しましたが、今回は「自動車関連費の見直し」についてお話します。
皆さんは、一生涯で車にかかるコストがどのくらいになるか考えたことはありますか?
【例】20歳から75歳まで乗り、200万円の車を7年毎に買い替えると仮定(8回購入)
<自動車本体価格> 200万円×8回=1,600万円
<維持費>
※1 「損害保険に関する全国調査」加入世帯の平均年間支払保険料
※2 車検12万円・16回と仮定
※3 走行距離年間10,000キロと仮定
※4 ガソリン代 140円と仮定
上記にあげた維持費だけでも約2,019万円となり、車体価格と合わせると3,619万円となります。この他にも車種や年式、状態や使い方によって変わってきますが、自動車リサイクル料金、タイヤやオイル交換などの消耗品費を含めると数千万単位の支出となります。また、車を購入する際にローンを組む方が多いようですが、ローンで返済するのではなく、貯めてから購入すると、余計な利息を支払わなくて済みます。
【例】200万円の車を金利4%で60ヶ月払いにすると
月々の支払金額 3万6,833円×60ヶ月=220万9,980円
※20万9,980円が利息
頻繁に車を利用したり、仕事や地域上、車が必需品となる場合を除いて、週末のみもしくは短時間・近距離利用が多いという場合、思い切って車を持たない選択はいかがでしょうか?最近では、「車を持たずに使う」生活スタイルを選ぶ方も少しずつ増えてきているようです。
中でも注目されているのが、カーシェアリングという利用形態です。これは、1台の車を会員同士で共同利用するしくみで、「カーステーション」という車の保管場所を基点に、送迎や買い物など必要な時に必要な時間だけ利用することができます。名古屋市内では、マンションの一角や駅、パーキングエリアなどで借りることができ、利便性も高まっています。
ご自身のライフプランや生活スタイルを考えた上で、一度、カーライフを見直してみてはいかがでしょうか。
井口 奈保
ファイナンシャルプランナー(AFP)
株式会社家計の総合相談センター