文化講座
「sell=売れる」
皆さん、こんにちは! 7月号です。
7月7日は七夕です。皆さんは七夕の日に、星に向かって願い事をしたりしますか。私は、子供の頃、短冊に願い事を書いて笹の葉に結びつけたものですが、大人になってからは、七夕はあまり重要な節句ではなくなりました。ところが、今年は星に願い事をしたくなりました。子供の頃の「将来に向かっての願い事」ではなく「戦争の無い平和な世界」や「物価高に苦しむ社会の安定」、「倶会一処」など、年を重ねると願い事も変わって来るものですね。「星に願いをかける」は英語では「wish upon a star」です。
さて、今月は日本人が間違えやすい動詞の用法です。
まず、例を挙げましょう。
「sell」は「人が物を売る」という場面でよく用いられる動詞です。
He sells jewelry. 彼は宝石を売っている。
They sell a wide selection of sake at that store. あの店では豊富な品揃えの酒を売っている。
ところが、「sell」には、「(物が)売れる」という意味もあり、次のように用いられます。
This wine sells well. このワインは、よく売れる。
つまり、物が主語で、sellが動詞「売れる」という使い方です。
他にもいくつか紹介しましょう。
write | 書ける | This pen writes well. このペンは良く書ける。 |
feel | 感触がある | This cloth feels like silk. この布は絹のような手触りだ。 |
read | ~と読める ~と書いてある |
The sign reads "Danger". その看板は「危険」と書いてある(読める)。 |
同じように、日本人がよく間違って用いる動詞があります。
forget → leave | 置き忘れる | 電車に傘を忘れた。 I left my umbrella in the train. |
drink → eat | (スープ)を飲む | 彼女は毎朝スープをスプーンで飲む。 She eats soup with a spoon every morning. |
teach → tell | (道順などを)教える | 最寄りの駅へ行く道を教えて下さい。 Please tell me the way to the nearest station. |
write → draw | (線を引いて)描く | Please draw me a map to the bus stop. バス停までの地図を描いてください。 |
では、英文を作ってみましょう。
① 町を抜ける道を教えて下さい。
② その紙はざらざらした感触です。
③ この製品は良く売れています。
① Would you tell me the way going through the town?
② This paper feels rough.
③ This product sells well.
日本語と英語のニュアンスの違いを理解するには、たくさんの例文にあたるしかないようです。では、また来月!