文化講座
雌のライオンはlioness
皆さん、こんにちは! 9月号です。
今年は本当に暑くて長い夏でした。猛暑が続き、秋を肌で感じることはなかなかできませんが、せめて秋に咲く花を楽しみたいものです。
庭のキンモクセイはどんどん大きくなって屋根を超えるほど元気ですが、黄色い可愛い花はまだ咲かず、良い香りも流れてきません。キンモクセイも「秋だよ」と告げるにはまだ早いと思っているのでしょう。
夏から秋にかけて咲くサルスベリはあちこちで白やピンク色の花を咲かせています。
秋の七草のひとつ、撫子(ナデシコ)はきれいなピンクの花を咲かせ、川原などに群生しますが、今年はまだ見かけません。散歩に出かけた時に、可愛いピンクの花の群れを探しながら歩くのも良いかもしれません。ところで、撫子は英語では「pink」と言います。色で言う「桃色」「ピンク」はこの花の色から来ているのだそうです。撫子のきれいなピンク色の花は、なるほど、納得の色です。
では、「秋の七草のひとつ撫子は、きれいなピンク色の花を咲かせます。」を英訳しておきましょう。「Pinks, one of the seven autumn flowers, produce beautiful pink flowers.」
今月取り上げるのは「名詞の性」です。
ドイツ語などのように、名詞の性がはっきり区別されている言語もありますが、現代英語は、「海」は男性で、heで受け、「船」は女性で、sheで受ける、という古い英語の名残をごく一部残すだけです。男性と女性で全く異なる語、語尾を変えて男女を表す語がほとんどです。
では、現代英語で男女を表す語などをまとめてみましょう。
男女で異なる語 |
rooster(雄鶏) → hen(雌鶏) ox(牡牛) → cow(牝牛) nephew(甥) → niece(姪) sister → brother |
女性名詞を作る接尾語をつける語 |
tiger → tigress(雌の虎) lion → lioness(雌のライオン) hero(英雄、主人公) → heroine(英雄的女性、女の主人公) host(主人、亭主) → hostess(女主人) steward → stewardess |
男女を表す語を足す語 | boyfriend → girlfriend |
<注意>
人に関する名詞については、近年、男女の差別をする語を使わない様に配慮する傾向があり、下記のような用い方をするのが一般的です。
policeman / policewoman → police officer
steward / stewardess → flight attendant
waiter / waitress → server
では、英文を作ってみましょう。
① ジョージ王子を幸せな一生をおくった。
② デビッドはやもめだ。
③ 花婿も花嫁もカリフォルニア出身だ。
<解答例>
① Prince George lived a happy life.
② David is a widower.
③ Both the bride and the bridegroom are from California.