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やさしい英文法講座

中日文化センター講師 日本福祉大学講師
中村 一子

仮想通貨って新しい語?

 皆さん、こんにちは!3月号です。
 今年は本当に寒い冬でしたが、さらに寒くなるような事件も起きましたね。多くの新成人が、成人の日に準備していた晴れ着が着られなくなった事件や、多額の仮想通貨が消えてしまう事件などもありました。
仮想通貨は英語でcrypto-currency 。「秘密の、暗号の」を意味するcryptoと「通貨、流通」を意味するcurrencyが連結してできた複合語です。
 今月は、crypto-currencyのような複合語を取り上げます。
 複合語は、2つ以上の語が結合して、1つの名詞や形容詞などの働きをするものです。結合する語がハイフンで結ばれたものもあれば、完全に結合してしまい1語になってしまったものなど、いくつかの形があります。
 複合語を作るために結合する語の組み合わせはたくさんありますが、ここでは代表的な組み合わせを紹介します。

  組み合わせ  
名詞+名詞 名詞が2語並び、最初の名詞が形容詞のような働きをする。 spacecraft(宇宙船)
bankbook(通帳)
bottle-opener(せん抜き)
health insurance(健康保険)
gold medal(金メダル)
taxi driver(タクシー運転手)
形容詞+名詞 すぐ後に続く名詞を修飾していた形容詞が、その名詞と結合して1語になったもの。 greenhouse(温室)
blackboard(黒板)
round trip(往復、一周旅行)
名詞+副詞 動詞由来の名詞に副詞が結合したもの。 passerby(通行人)
check-in(チェックイン)
looker-on(傍観者)
副詞+名詞 ③と逆のパターン。 upholder(支持者)
bystreet(裏通り)
on-fall(攻撃)
3語以上がハイフンで結合 様々な語がハイフンで結ばれ1つの意味を持つもの。 mother-in-law(義母)
happy-go-lucky(のんきな)
good-for-nothing(ろくでなし)

 言語は生きています。2語並べただけの複合語やハイフンで結ばれた複合語が、頻繁に使われるうちに完全に結合し1語の複合語に変わっていったりします。
 今度英文ニュースを見たり聞いたりする時は、複合語にフォーカスしてみてください。
 では、また来月号でお会いしましょう。

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