文化講座
蝋梅が咲くのを楽しみに
皆さん、こんにちは! 2020年2月号です。
1月号で紹介したBREXIT、覚えていますか。イギリスのEUからの離脱を表わす造語でBritainとexitから造られたものでしたね。イギリスでは、さらに今、ヘンリー王子とメーガン妃の皇室離脱が問題になっているようで、MEGXITという造語をよく目にします。BREXITをもじってMEGXITとなったようです。このMEGXITもようやく決着がついたようです。
皆さんは蝋梅をご存じですか。蝋細工のような半透明な花と上品な香りを持つ蝋梅。お正月によく飾る木です。4年前に蝋梅の種を5粒植えました。芽を出し、木に成長したのは、5粒のうちの1粒だけ。友人の畑に植えてもらった1粒でした。今では1メートルほどに育ちましたが、まだ一度も花をつけたことがありません。蝋梅が香しい花をつけるのを楽しみにしていた母も父も、美しい花が咲くのを見ることなしに亡くなってしまいました。あと何年くらいで花が咲くのでしょうか。待ち遠しい!I really look forward to the blossoms coming out.
さて、今月取り上げるのは、動名詞の意味上の主語です。I really look forward to the blossoms coming out. のcomingは動名詞で、その意味上の主語はthe blossomsです。
つまり、「動名詞が表わす動作を誰がするのか」が動名詞の意味上の主語です。
動名詞は
<形> V原形+ing
<意味> ~すること
<働き> 名詞と同じく主語や目的語、補語として働く
次の2文を比べてみましょう。
①I am looking forward to visiting Kyoto.
私は京都を訪問するのを楽しみにしている |
京都を訪問するのは
⇒ 私 |
②I am looking forward to his visiting Kyoto.
私は彼が京都を訪問するのを楽しみにしている |
京都を訪問するのは
⇒ 彼 |
①では、動名詞(visiting )の動作をするのは主語と同じ「私」(I)、
②では、動名詞(visiting )の動作をするのは、動名詞の直前にある「彼」(his)です。
つまり、
動名詞の意味上の主語は、所有格の代名詞か名詞を動名詞の直前に置きます。口語では、目的格もよく用いられるので、「所有格か目的格を動名詞の直前に置く」、と覚えても良いようです。意味上の主語が文の主語と一致する時は動名詞のみにします。
では、動名詞の意味上の主語にフォーカスしながら例を見ていきましょう。
文の主語
=動名詞の意味上の主語 |
Do you mind opening the window?
窓を開けて頂いてもよろしいですか。 ⇒動名詞opening(窓を開ける)のは、文の主語youあなた |
|
文の主語
≠動名詞の意味上の主語 |
所有格で
表わす |
Do you mind my opening the window?
(私が)窓を開けてもよろしいですか。 ⇒動名詞opening(窓を開ける)のは、my 私 |
目的格で
表わす |
Do you mind Mary opening the window?
メアリーが窓を開けてもよろしいですか。 ⇒動名詞opening(窓を開ける)のは、Mary メアリー |
英作してみましょう。
- ①ここでタバコを吸ってもよろしいですか?(mindを使って)
- ②彼はその手紙を投函したのを覚えている。
- ③私はここで彼と会ったことを決して忘れない。
- ④私はそのラグビーチームがきっと優勝すると思う。
- ①Do you mind my smoking here?
- ②He remembers mailing the letter.
- ③I'll never forget meeting him here.
- ④I'm sure of the rugby team's winning the championship.
いかがでしたか。ではまた3月号で!