皆さん、こんにちは！　11月号です。
陰暦で11月は霜降月という異称を持ちますが、地球温暖化のせいか、霜が降りそうな寒さは東海地方には、まだやって来ないようです。酷暑や超大型台風、それにコロナ禍など、今年は本当に大変な年でしたから、優しい冬がやって来ると良いですね。
さて、今月は「副詞」を取り上げます。
英語の文法書を読み解き、独学で英文法をマスターするのは、なかなか難しいものですが、基本の品詞、特に、「形容詞や副詞」をしっかり理解することは文法書を読み解く上で大きな助けになります。8月号で取り上げた「形容詞」を思い出しながら、「副詞」を理解していきましょう。
副詞の基本の働きは4つです。

①動詞を修飾する
②形容詞を修飾する
③他の副詞を修飾する
④文全体を修飾する

例を挙げながら紹介しましょう。

①動詞を修飾する	The dog runs fast. （その犬は速く走る） 速く→走る（動詞）	fastはruns（動詞）を修飾しているので、副詞。
②形容詞を修飾する	He has a very big dog. （彼はとても大きな犬を飼っている） とても→大きな（形容詞）	veryはbig（形容詞）を修飾しているので、副詞。 ※bigはdog（名詞）を修飾しているので、形容詞。
③副詞を修飾する	The dog runs very fast. （その犬はとても速く走る） とても→速く（副詞）	veryはfast（副詞）を修飾しているので、副詞。
④文全体を修飾する	Luckily, I have a nice husband. （幸運にも私には良い夫がいる） 幸運にも→良い夫がいる（文）	luckilyは文全体を修飾しているので、副詞。

では、次の文中の副詞を探してみてください。
We danced together in this room when she held her birthday party.
見つかりましたか。そうですね、togetherですね。
togetherはdanced（動詞）を修飾するので副詞です。
ところで、この文中には、他にも副詞の働きをするものがあります。
つまり、in this roomもwhen she held her birthday partyもdanced（動詞）を修飾します。
この部屋で　→　踊った
彼女が誕生パーティを開いた時に　→　踊った
したがって、in this roomもwhen she held her birthday partyも副詞の働きをしています。2語以上の集まりが副詞の働きをする時、「副詞句」や「副詞節」と呼びます。この「副詞の働きをする2語以上の集まり」の中に、主語と動詞が含まれているものが副詞節、含まれていないものが副詞句です。

＜ちょっと寄り道＞
英文には5つの文型があり、主語や動詞、目的語、補語の4つの要素で構成されています。第何文型なのか、見つけるのに苦労した方も多いことでしょう。
副詞は文の要素にはならないため、文型を見つける時、副詞を排除して考えることができます。したがって、副詞を見分けることができれば、文型を見つけるのは格段に易しくなります。
例文We danced together in this room when she held her birthday party.の文型を見てみましょう。
文中の副詞や副詞句、副詞節を排除すると、
We danced together in this room when she held her birthday party.
残ったのはwe（主語）とdanced（動詞）だけですから、第1文型です。
副詞が見分けられると、文型探しがずいぶん易しくなりますね。

いかがでしたか。副詞が理解できれば、文法書を読み解く時、多くの項目で大きな助けになります。
文に含まれる「副詞探し」を楽しめるようになると良いですね。