皆さん、こんにちは！5月号です。
新型コロナウイルスが世界中で数十万人の死者を出しています。日本でも緊急事態宣言が出され、あちこちの街がガラーンとしています。私の故郷富山では、つい数週間前は感染者ゼロだったにも関わらず、一人目の感染者が出た後、あっという間に感染がひろがりました。毎日大勢の人でにぎわっていたレストランも、お客さんがほぼゼロ。「これがあの若者に人気だったレストランなのか」と驚くほどです。
「これがあの若者に人気だったレストランなのか」を英語で表わすと
 ①Is this the restaurant which used to be very popular among young people?
 または
 ②Is this the restaurant where many young people used to enjoy food and music?
では、この2文に含まれる関係詞、which（関係代名詞）とwhere（関係副詞）は、①と②の文で入れ替えることは可能でしょうか。
実は、入れ替えることはできません。入れ替えると正しい文にならないのです。このように、「関係代名詞か関係副詞か」、で迷ったことはありませんか。
　今月は、「関係代名詞、それとも関係副詞？」を取り上げます。
次の①と②の文を比べてみましょう。（  ）に、どんな関係詞を入れますか。

①This is the house（  ）Ichiro visited.  これは一郎が訪れた家です。	⇒	This is the house（which）Ichiro visited.
②This is the house（  ）Ichiro lived.  これは一郎が住んでいた家です。	⇒	This is the house（where）Ichiro lived.

①には関係代名詞which、②には関係副詞whereが入ります。
①も②も、一見同じような構造の文に思えますね。①と②ではどんな違いがあるのでしょうか。
違いの見つけ方を理解しましょう。
まず、①と②の文の関係詞をはずして2つの文に分解します。
分解した2つの文にはそれぞれ、「関係詞の前にある名詞＝先行詞」が含まれます。

①This is the house which Ichiro visited.  分解した2文両方にhouseを用います。	⇒	①－1 This is the house.     これがその家です。 ①－2 Ichiro visited the house.     一郎はその家を訪れました。
②This is the house where Ichiro lived.  分解した2文両方にhouseを用います。	⇒	②－1 This is the house.     これがその家です。 ②－2 Ichiro lived in the house.     一郎はその家に住んでいました。 前置詞inを補わなければ正しい文ができない。

ここで②－2の文に注目します。
②のwhere Ichiro livedの関係副詞whereをhouseに替えて文にする時、前置詞inを補わなければ正しい文になりません。つまり、Ichiro lived in the house.となります。

①と②の違いはここにあります。
①⇒分解した2文に、先行詞が、そのまま入ります。
②⇒分解した2文のうちの一方には、前置詞を補わなければ正しい文ができない。
 この「前置詞を補わなければ、正しい文ができない」方が関係副詞を用いる文です。

関係詞whichとwhereを使った文をたくさん作ってみましょう。
では、また来月号で！