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やさしい英文法講座

中日文化センター講師 日本福祉大学講師
中村 一子

Winter has come. 動詞は完全動詞

皆さん、こんにちは! 12月号です。
早いものですね、もう師走です。日本では、地震や台風など災害が多く大変な年でしたが、昨今、アメリカでは、山火事wildfireが猛威を振るい、多くの方が被害にあっています。
皆さんはsmokejumperという職業をご存じですか。飛行機で山火事の現場へ誰よりも早く駆けつけ、パラシュートで降下、山火事を消すために命がけの作業をする消防士達です。
They have extreme skills to fight wildfires.  wildfireがやって来る前に、木を切り倒したり溝を掘ったり、特別なskillを持った勇敢な消防士達です。
今月は11月号に続き、動詞の種類第2弾、で「完全動詞と不完全動詞」を取り上げます。
完全動詞と不完全動詞の違いを簡単に表現すると、「補語をとるのが不完全動詞」、「補語をとらないのが完全動詞」です。

例を挙げましょう。liveと feelです。

① live
  完全動詞
住んでいる、住む I live in Nagoya.
 私は名古屋に住んでいます。
② feel
  不完全動詞
~のように感じる I feel happy every time I visit my hometown.
 故郷を訪ねるといつも幸せな気分になる。

① liveは「住んでいる、住む」。ここでは、in Nagoyaは「前置詞+名詞」で文の要素(主語、動詞、目的語、補語)にはなりません。したがって、 I liveで文が成り立ち、補語が不要です。完全動詞です。
② feelは「~のように感じる」で、ここでは「幸せに感じる」、つまり、happy「幸せな」という補語がなければ文が成り立ちません。したがって、 feelは不完全動詞です。

では、不完全動詞、つまり、補語を必要とする代表的な動詞を紹介します。

1 ~に見える
look / seem
~に聞こえる
sound など
どう見えるのか、どう聞こえるのかを表わす補語が続く They look angry.
 彼らは怒っているようだ。
That sounds fun.
 それは楽しそうだ。
2 ~になる
become / get / come / turnなど
どのようになるのか、何になるのかを表わす補語が続く She became a doctor.
 彼女は医者になった。
The leaves turned yellow.
 葉っぱが黄色に変わった。
3 ~のままである
keep / remain / stay
どのような状態のままなのかを表わす補語が続く Please stay healthy.
 健康でいて下さいね。
He remained silent.
 彼は黙ったままでした。

ここで、5文型の中の動詞を、完全動詞、不完全動詞、自動詞、他動詞の4つの種類に分けてみましょう。5文型、覚えていますか。

1文型 SV 目的語 ⇒ 無し ⇒ 自動詞
補語 ⇒ 無し ⇒ 完全動詞
V=完全自動詞
2文型 SVC 目的語 ⇒ 無し ⇒ 自動詞
補語 ⇒ 有り ⇒ 不完全動詞
V=不完全自動詞
3文型 SVO 目的語 ⇒ 有り ⇒ 他動詞
補語 ⇒ 無し ⇒ 完全動詞
V=完全他動詞
4文型 SVOO 目的語 ⇒ 有り ⇒ 他動詞
補語 ⇒ 無し ⇒ 完全動詞
V=完全他動詞
目的語を2つとる動詞は授与動詞と呼ばれています。
5文型 SVOC 目的語 ⇒ 有り ⇒ 他動詞
補語 ⇒ 有り ⇒ 不完全動詞
V=不完全他動詞

いかがでしたか。動詞は、他動詞と自動詞だけでなく、完全動詞と不完全動詞という種類もあることを覚えておきましょう。

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