文化講座
丁寧な英語
皆さん、こんにちは! 4月号です。
今年は桜の開花が早い予報です。可憐な花が目を楽しませてくれるだけでなく、優しい香りも心を和ませてくれる桜。南から順に北上していく桜前線が楽しみです。
さて、先月は、if節の無い仮定法の表現の一つ「It is time S'+V'過去形~」を学習しました。今月もif節の無い仮定法の表現の一つを取り上げます。
日本語は尊敬語や謙譲語、丁寧語などのように、話し手と聞き手の関係によって使い分ける豊かな表現がたくさんあります。例えば、「言う」は話し手と聞き手の関係によって、「おっしゃる」や「申す」などの様に使い分けますね。
英語にはそのような表現は殆どありませんが、仮定法を使って丁寧や謙譲の気持ちを表すことはよくあります。皆さんがよくご存知の表現を例に挙げましょう。
① I want a cup of tea.
② I would like a cup of tea.
両方とも「お茶を一杯欲しい」という意味ですが、②の方が①より丁寧な表現です。②では、助動詞willの過去形wouldが用いられています。このwouldは仮定法(過去)から来たもので、if節が省略された形です。つまり、「もし、よろしければ」や「もし、煩わしくなければ」などが省略されたものです。従って、丁寧な響きをもって聞き手に伝わることになります。助動詞canの過去形couldやwillの過去形would、shallの過去形shouldなどを使って丁寧に表現することはよくあります。
では、他の例を見てみましょう。
窓を開けて頂けませんか | Would you open the window? Could you open the window? |
手伝って頂けますでしょうか | Would you help me? Could you help me? |
フェリーで行きたいのですが。 | I should prefer to go by ferry. |
そのパーティーに出席できれば、とても幸せです | I should be very happy to attend the party. I would be very happy to attend the party. |
領収書をいただけますでしょうか | Could I have a receipt, please? |
来週また、お会いしましょう | We could meet again next week. |
では、丁寧な表現で英文を作ってみましょう。
① それを明日に変更して頂くことは可能でしょうか
② 名古屋城へ行きたいのですが。
③ 新製品を見せて頂けますか。
① Would it be possible to make it tomorrow?
② I would like to go to Nagoya Castle.
③ Could you show me the new product?
日本語にあるような丁寧表現を使いこなして、美しい英語を話しましょう。