文化講座
「部分否定」
皆さん、こんにちは! 12月号です。
陰暦12月の異称は「師走(しわす)」です。 師走の語源は、「年末の忙しさに、師も走る。」だとする説が多いようです。新しい年の準備に忙しい月ですね。
私が子供の頃は、お正月用の餅を家で搗いて準備する家庭も多かったようです。 臼や杵、蒸籠(せいろ)を倉庫から出し、一家総出で餅つきをする日を楽しみにしていたものです。英語で表現しておきましょう。
December is the important month for preparing for the coming year. People are busy with this and that.
(12月は新年の準備に忙しい月で、人々は何やかやと忙しい)
さて、先月は否定を表すnever を取り上げましたが、今月は部分否定を取り上げます。
同じ否定でも、全体を否定するものと、部分的に否定するものがあります。後者のような否定を部分否定と呼びます。
まず、全体否定と部分否定の例を挙げて比べてみましょう。
全体否定 | I don't have any of his works. 私は彼の作品を一つも持っていない |
部分否定 | I don't have all of his works. 私は彼の作品をすべて持っているわけではない |
このように、all やevery など全体を表す語が否定で用いられると、「全体が~というわけではない」のように、部分否定になります。(全体否定として用いられる時もあります。)
否定で用いられると部分否定を表す語には、
all(すべて)、 both(両方)、 every(どの~も)、 always(いつも)、necessarily(必ず)、 quite(全く)などがあります。
では、例を挙げながら説明しましょう。
all | All birds can't fly. 全ての鳥が飛べるわけではない |
すべて ~というわけではない |
both | You don't have to buy both of them. 貴方はそれを両方とも買わなければならないわけではない |
両方とも ~というわけではない |
always | The rich are not always happy. お金持ちが必ずしも幸せとは限らない |
必ずしも ~とは限らない |
necessarily | Expensive foods are not necessarily delicious. 高価な食べ物が必ずしも美味しいとは限らない |
必ずしも ~とは限らない |
では、英文を作ってみましょう。
① そのレストランは日曜日にはいつも混んでいるわけではない。
② そのクラスの学生全員が、その計画を支持しているわけではない。
③ 彼はこの両方の国で有名なわけではない。
④ 良い本が必ずしも高価とは限らない。
① The restaurant is not always crowded on Sundays.
② All students in the class don't support the plan.
Not all students in the class support the plan.
③ He is not famous in both these countries.
④ Good books are not necessarily expensive.
たくさん例文を見て、部分否定に慣れましょう。では、また来月!