文化講座
カンアオイ (寒葵)
           ウマノスズクサ科の常緑多年草で、本州以西に分布しています。ギフチョウの食草としても知られています。名前の由来は、徳川家の家紋の植物、フタバアオイによく似ていて、冬に地上部が枯れない所からカンアオイと呼ばれるようになったといわれています。(フタバアオイは冬に地上部が枯れます)
           地面すれすれに咲くため、広く分布しづらく、地域ごとに50種ほど知られています。まだ増えるかもしれません。愛知県は、ヒメカンアオイとスズカンアオイが主で、豊橋付近に、イワタカンアオイ、カントウカンアオイが分布しています。
           江戸時代(天保の頃)には、細辛(さいしん)と呼んで、葉変わりの栽培がブームになり、沢山の変化葉が見つけられました。野生のカンアオイは、通常茎に赤紫の色が付いています。細辛は、野生種の中から、茎の緑の個体を選別し園芸化された物です。植物学的には、同じカンアオイですが、長い年月の間に交配もされていますので、野生種とは全く違った園芸種です。
        
花も咲きますが、主に葉を楽しみます。同じように葉を楽しむ植物には、オモト(万年青)、観音竹、富貴蘭、松葉蘭などがあります。

昭和錦(細辛)・・・亀甲模様が美しい。

葵錦(細辛)・・・人気の大銘品です。

御所桜(細辛)・・・淡い色合いで上品な品種。

舞鶴(細辛)・・・銀斑が入り独特な模様、葉が少し内側に巻く。

金牡丹(細辛)・・・葉の中央の斑を谷と言います。付け根の斑を蝶といいます。

コシノカンアオイ・・・刷毛込み斑。

タイリンカンアオイ・・・散り斑。

オトメカンアオイ・・・大覆輪。覆輪は大変珍しい。

ヒメカンアオイ 「美濃獅子」・・・獅子芸品。

ミキサトカンアオイ素心花・・・三重県尾鷲市三木里町で見つかった。

サンコカンアオイ素心花・・・鹿児島県甑島産。

オオフジノカンアオイ・・・奄美大島原産。大輪の花を咲かせる。

クロヒメカンアオイ八重咲素心・・・素心で八重咲の二芸品。

タイリンカンアオイ素心・・・山口県~九州北部に分布。
ギャラリー(私が最近気になった植物)

          ベゴニア・ワッパー レッド・ブロンズリーフ
          毎年10月中頃昆虫の集まりで、長野県に来ています。茅野市の道路沿いに植栽されていました。
          昨年も、気になりましたが幹線道路で停まれず気になっていました。車が走っているので、いったい何かわからず、40~50cmの赤い花が咲く花木は何だろうと不思議でした。ベゴニアに思えましたが、寒い長野県で、通常のベゴニアの大きさでは無いので、余計混乱しました。今年も同じように、植栽されて赤いベルトになっていました。虫仲間の車に同乗でしたので停まってもらおうかと思っていましたら、ちょうど信号待ちで見ましたら、ベゴニアでした。冬には枯れるので毎年植栽しているのですね。少し手間がかかりますが、名古屋でも植えてほしいと思いました。苗を冬越しすれば、毎年咲かせられますね。
        

茅野の「たてしな自由農園」に今年も、寄りました。地元(愛知)では見ない物が出ていました。

ポポーは寒い所でも育ちますね。

朝鮮人参や霊芝、売れるのかと思っていたら、カゴに入れている方がいました。霊芝はどうやって食べるのかな。

