文化講座
コケ庭を造ろう
京都のお寺では、綺麗にコケが育っている庭を多く見かけます。自宅の小さなスペースに、コケを張ってみると全く違った雰囲気になります。植物で埋め尽くすのでは無くて、なにも植えない空間を楽しむのは日本人特有の美意識だと思います。
一般的に使われるコケの種類は、ハイゴケ、スナゴケ、スギゴケ、ホソバオキナゴケ等です。光りの当たり具合で育てるコケの種類が変わってきます。コケはシダ植物と違い、葉・茎・根の区別がはっきりしていません。根に見えるものは、仮根と言ってコケを支える役割をもっていますが水は吸い上げません。コケは維管束もないので、コケ全体から水分を吸収しています。
コケ庭作成の手順
① はじめに雑草除けを兼ねて、防草シートを張ります。
② シートの上に土を敷きます。
③ 土の上に腐葉土を薄く撒きます。
④ コケを張りましたらその上に川砂を撒きコケを押さえます。
コケの種類
ハイゴケ・・・日当たりが好きなコケですが、少し日陰の方が良く育ちます
スナゴケ・・・ハイゴケ同様日光が好きなコケです。
スギゴケ・・・半日陰が好きなコケです。育てるのは難しい部類に入ります。
ホソバオキナゴケ・・・日陰の乾き気味の所が好きなコケです。
ハイゴケ
スナゴケ
スギゴケ
ホソバオキナゴケ
☆ 玄関先の坪庭をコケ庭にしてみました。
朝日が少し当たります。
最初に赤玉土(小粒)を敷いて、その上に腐葉土を敷きます。
腐葉土の上にホソバオキナゴケを張ります。
残りのスペースにハイゴケを敷き、上に押さえの砂を載せます。
日陰の好きな、八角蓮、ギボウシ、椿を植えました。
コケを張ると今までと全く雰囲気が変わりました。
ギャラリー(最近の私の庭です)
万両「紅孔雀」今の時期(12月)まで赤い葉を維持するには、遮光をしっかりします。
陽に当てると黒っぽい葉になります。
ローヤ柿黒実「黒鳳」(こくほう)
黒実のローヤ柿の中でも黒い方です。種が入っていないので細い実です。結実すると丸い実になります。これで黒実が2タイプ集まりました。
以前から持っている黒実のローヤ柿
ローヤ柿「紅真珠」
植物の知識が広がる講師H.P.
http://floweryhill.net/